お待たせしました
数日振りにAmyさんの職業運(D10/ダシャムシャ)を占断してみたいと思います
<ダシャムシャチャート>
ラグナ…天秤座/ラグナロードは金星
→在住惑星なし
2室…蠍座
→太陽・水星・月が在住
3室…射手座
→在住惑星なし
4室…山羊座
→ケートゥが在住
5室…水瓶座
→金星・土星が在住(土星が自室にて定座)
6室…魚座
→火星・木星が在住(木星が自室にて定座)
7室…牡羊座
→在住惑星なし
8室…牡牛座(金星のもう一つの支配星座)
→在住惑星なし
9室…双子座
→在住惑星なし
10室…蟹座
→ラーフが在住
11室…獅子座
→在住惑星なし
12室…乙女座
→在住惑星なし
天秤座ラグナでは生来的に凶意を持って働く土星が4室と5室という吉意の部屋を同時に支配して特別な影響力を帯びる惑星となります(ラージャ・ヨーガ・カーラカと呼びます)
Amyさんにとって悲しみや諦めをもたらしてきた土星はここでもラグナロードの金星と5室でコンジャンクションしています
しかし土星は精神的な強さを意味する4室を支配しまた才能や努力の5室をもう一つの自室としてそこに落ち着いています
金星はラグナ以外に突然の災難や他者から受ける経験という意味の8室を支配するため不意に起こる偶然を意識させられやすい運勢です
その金星が土星の持つ吉意に守られるような配置になり他の凶星(火星とラーフ)からアスペクトを受けずに済んでいます
社会人としてのAmyさんはまだまだ余裕を持って自分らしいペースを保てている印象を受けます
ただしこのチャートでも月から数えたケンドラ(4室目・7室目・10室目)にあまり惑星が住まないので失意や腹立たしさを感じやすいのかも知れません
(月は2室に住んでそこから4室目にラグナロードと土星が同居しているのみです)
西洋占星術でドラゴンヘッドとドラゴンテイルと呼ばれるラーフとケートゥは惑星ではありませんが支配する星座や相性の良い部屋を持っています
ラーフはこのチャートで最重要の部屋となる10室に住んでいます(ケートゥは対向の4室におります)
ラーフは職業や責任を意味する10室に住むかあるいは全く目に見えない自意識や精神世界という意味の12室に住むのが無難とされています
ラーフは住んでいる部屋の意味を極端に強めるので地位や職業を左右する10室に住むのがまず合理的です
反対側に居るケートゥはその部屋の意味を弱めるため吉意の部屋ならば良い可能性を奪ってしまいます
そのため最も基本的な運勢が決まるラーシチャートではケートゥは悪い部屋(3室・6室・8室)に住むべきです
このチャートは職業全般の運勢を示すので4室(家庭環境とプライベート)や12室(眠ることや深層心理や失うこと)にラーフが住むべきではありません
仮に4室にラーフが住めばケートゥは10室に住むため職能と信用が損なわれることとなります
そして6室の状況について
6室も働くことを大まかに意味する部屋であり10室との違いとしては「実際に仕事へどう取り組むか」という本人の態度を意味しています
6室は病気や争いを表す部屋であり望まない苦しみを経験する場所です
そのため6室はインド占星術の伝統的な解釈から「吉星より凶星がいるべき」とされています
悪い部屋に悪い星が住むとそれは前向きな苦闘と成長によるより良い成果をもたらすからです
Amyさんは6室がそもそも吉星に支配されています
そしてその支配星(木星)は自室に落ち着いて強さを発揮できる配置です
この木星と同居する火星は生来的に凶星であっても天秤座ラグナでは2室(容姿・声・自由で無自覚な才能)と7室(人間関係・異性運)というとても重要な吉意の部屋を支配しています
木星は3室(コミュニケーション・日頃の努力・技芸)を同時に支配します
3室の支配星が6室に住みそれが本来の自室のため悪い影響が出にくい配置です
ただし3室は最も初歩的な自主訓練の意味合いが強いので「地味に頑張っている」ような印象を周囲に与えます
そして火星は木星と同居すると「グル・マンガラ・ヨーガ」という特別なヨーガを編み出します
早い話が木星の担う「伝統的な知識と教養または法律や哲学」に「情熱や衝動や行動力」の意味合いが混ざり込むので『意欲的な努力を着実に行う』べき運勢がAmyさんにもたらされます
けして優しい境遇は巡ってきませんが自分次第で周囲からの信用は少しづつ良くできるともいえるヨーガです
また火星は支配する部屋に関係なく6室に住むと上記に述べた通り本人に良い影響を与えます
火星は2室を支配するので正直な実感として苦痛が伴うはずですが根気の強さも続きやすくなります
ラーシチャートでは10室に木星が住んでしかもそれが5室を支配するので吉意の部屋同士の組み合わせとなって本来なら極めて良い影響をAmyさんに与えるはずです
しかしこの木星は「逆行」という状態のため木星の意味する余裕や豊かさが裏目に出る可能性が大きいのです
つまり何となく集中力が続かずに判断力と実行力が曖昧なままでいることがよくあるといった状態です
(しかしAmyさんのラグナロードである太陽と吉意の強い水星が対向の4室からアスペクトしてこの傾向を補正してくれている配置です)
そしてそもそもの大きな傾向を決めているのが2室の状況
太陽は評価や信用や自己実現の11室を
月はまさに職業そのものを意味する10室を
水星は思想信条や人間的な美学の9室と最も深い精神性を表す12室を
支配しています
これらの惑星が2室に住んで占星学的な用語の「惑星集中」にあてはまる状態となっています
一見すると働いている時のAmyさんは誠実で職務意識が高く自然と働くことに意欲を持てる人物といった印象を周囲に与えます
特に太陽は占星術で加味する方角の相性で10室が最高に吉意を帯びる位置でありそれが職業運のチャートで「無意識下の能力」という意味の2室に住んで11室の象意をもたらすのでなかなか理想的な配置です
のみならず同居する水星は本来の「知性」の象意以上に重要な精神性を司る9室と12室を支配して太陽とヨーガを組んでいます
ラーシチャートでも紹介した「スーリヤ・ブッダ・ヨーガ」が2室で起こりなおかつそれは10室支配の月と同居することで再びラージャ・ヨーガ(王のような強さ)を繰り出しているのです
指摘し忘れていましたがAmyさんのダシャムシャでは火星が7室(対人運)を支配してそこから12室目の6室に住むためやはり孤立を感じさせられる経験が多くなります
しかしこれだけ吉意の配置と前向きな可能性のあるヨーガを持っているのも間違いない事実です
何卒どうか苦境に負けず精進なさって下さい
ダシャムシャの占断は以上となります
<(__)>