ガーヤトリー・マントラについての偉人たちの言葉

このガヤトリー・マントラに関しては、インドの聖人・賢者たちが賛辞の言葉を残していますので、ここに紹介いたします。

 


 

・マハトマ・ガンジー(インド独立の父)

「絶え間なくガーヤトリー・マントラを唱えることは、病を癒し、霊的進化に非常に有効である。落ち着いた気持ちで、心を込めて唱えることで、いかなる試練や逆境も乗り越えることができる。」

 

・ガンガダール・ティラク(インド独立に貢献した政治家)

「政治的な力だけでは、インド国民が多くの領域で受ける束縛を克服することはできない。そのためには、インド国民が心の領域で互いに結びつく必要があり、それによって何が真実で何が不正であるかが分かるだろう。ガーヤトリー・マントラは、束縛の道から離れ、正義の道へと進もうとする人々に敬虔な気持ちを抱かせる。」

 

・マダン・モーハン・マラヴィヤ(政治家、バナーラス・ヒンドゥー大学創立者)

「聖仙から受け継いだ数多くの宝石の中で、もっとも価値ある宝石はガーヤトリーと呼ばれる。ガーヤトリーの礼拝は我々の知性を清める。神聖な光が我々の魂を照らし、この光によって、実に多くの人々が物質に束縛される大海原を乗り越えてきた。ガーヤトリーの礼拝によって、我々の信仰はより強固に神へと向かう。これとともに、我々はまた、物質的な利益も得る。ガーヤトリー礼拝は、ブラフミン(僧侶階級)にとってもっとも必要なものだ。ガーヤトリー・マントラを唱えないブラフミンは、行うべき当然の義務を怠るという罪を被る。」

 

・ラビンドラナート・タゴール(詩人、思想家)

「一息で唱えられ、インドを大国として目覚めさせるマントラ。それがガーヤトリー・マントラである。極めて純粋なこのマントラが唱えられている限り、いかなる道理の対立、意見の相違、弊害はないだろう。」

 

・ラーマクリシュナ・パラマハンサ(近代の代表的聖人)

「私は常々、霊的修行に長日月を費やすべきでないといっている。しかし、この短時間のガーヤトリー礼拝による霊性修行は別だ。ガーヤトリー・マントラを唱えることで、偉大な霊的目標に到達するだろう。このマントラはとても短いが、無限の力を秘めている。」

 

・スワミ・シヴァナンダ(近代の代表的聖人)

「毎朝午前3時から午前6時の神聖な時間帯に、ガーヤトリー・マントラを唱えることで、魂は磨かれ、心は神聖となる。肉体は病を克服し、性格は清らかになる。知性が研ぎ澄まされ、記憶力が鋭くなることで、物事を見通す力がつく。耐え難い逆境にあるとき、ガーヤトリー・マントラの力は助けとなる。その結果、人はあらゆるものに浸透する精妙なもの(神)を理解する。」

 

・ラマナ・マハリシ(近代の代表的聖人、神秘思想家)

「ヨーガの科学においては、マントラの科学がもっとも価値あるものだ。マントラの力は、人々を計り知れない成功に導く。ガーヤトリーは、物質的、精神的な恵みを与えるマントラである。」

 

・スワミ・ヴィヴェーカーナンダ(ヴェーダンタ哲学の霊的指導者)

「王には、些細な物でなく、重要な物を請うべきである。それと同じように、全知全能の神には、はかない物質的な快適さではなく、純粋な知性のみを請うべきである。神を喜ばせるとき、信奉者は純粋な知性を手にできる。人は、純粋な知性によって、正しい道を歩み、あらゆる種類の快適さを味わうことができる。人が真理の道を歩むとき、彼は自動的にすべての喜びを味わうのだ。ガーヤトリーは純粋知のマントラだ。したがって、あらゆるマントラの中でも、ガーヤトリーは最高の宝である。」

 

・シャンカラ・チャリヤ(不二一元論を提唱した思想家、哲学者)

「ガーヤトリー・マントラの栄光を歌うのに、人はあまりにも無知である。知性に関する限り、ガーヤトリーの右に出るものはない。ガーヤトリーの礼拝を通じて、純粋知が働き、真我に至る。ガーヤトリーは、根源的なマントラである。誤りを正し、真理を確立するために、このガーヤトリー・マントラが明らかになった。」

 

・スワミ・ラームティールト(近代の代表的聖人)

「この世で最大の仕事は、神に到達することである。ガーヤトリーは、欲望に囚われた知性を、欲望のない神聖な知性に変える助けとなる。純粋な知性を通じてのみ、神に至ることができる。ガーヤトリーは、知性に穢れがあってはならず、物質的な利益よりも、神の実現に目を向けるべきであると述べている。」

 

・聖仙パラーシャラ(マハーバーラタの作者のひとりとされる)

「すべてのスークタ(讃歌)やヴェーダのマントラの中でも、ガーヤトリーがもっとも優れている。ガーヤトリー・マントラを信心込めて唱える人は、解脱に至り、あらゆる面で浄化されるだろう。ヴェーダ、プラーナ、イティハーサ(歴史)のすべてを学んでも、ガーヤトリーを唱えないならば、ブラフミン(僧侶階級)とは呼べない。」

 

・聖仙シャンカ(マハーバーラタ・ヴィラータ編のヴィラータ王の息子とされる)

「ガーヤトリーは、罪の海で溺れている人々を救う尊い手のようなものだ。地上においても、天界においても、ガーヤトリーより優れているものはない。ガーヤトリーを知る者は、確実に天界へ到達するだろう。」

 

・聖仙アトリ(リグ・ヴェーダに最も多く登場する聖仙)

「ガーヤトリーの礼拝は、魂を浄化するもっともよい方法である。その偉大な力によって、人々の罪や欠点は清められる。ガーヤトリーの原理を真に理解した人は、この世界のすべての喜びを手にするだろう。」

 

・聖仙ヴィヤーサ(マハーバーラタの作者のひとりとされる)

「花は密に、ミルクはバターに濃縮されるように、すべてのヴェーダはガーヤトリーに濃縮される。ガーヤトリーを揺るぎない信念で礼拝するとき、それはカーマデーヌ(願いを叶える聖牛)となる。ガンジス河は、肉体のあらゆる罪を清め、ガンジス女神の姿をしたガーヤトリーは魂を清める。ガーヤトリーを礼拝せずに、他の霊性修行を追求する者は、誠に愚かである。なぜなら、それは家にご馳走があるのに、他で残飯を乞うようなものだからだ。ガーヤトリーより偉大なものはない。この苦行に耐えるならば、解脱は近い。」

 

・聖仙バラドヴァージャ(リグ・ヴェーダの作者のひとりとされる)

「ブラフマーのような神々でさえ、神を実現するためのガーヤトリー・マントラを唱える。ガーヤトリーのおかげで、卑しい行為は完全に阻止されるからだ。ガーヤトリーの礼拝を避ける人々は、奴隷より劣る。」

 

・聖仙チャラカ(アーユルヴェーダに多くの貢献をしたとされる)

「禁欲をし、ミロバランの実を食べることを避け、ガーヤトリー・マントラを唱えるならば、長命を手にする。」

 

・聖仙ナーラダ(リグ・ヴェーダの作者のひとりとされる)

「ガーヤトリーは、バクティ(信愛)が形となったものである。ガーヤトリーのあるところ、バクティがある。ナーラーヤナ(神)の存在を疑ってはならない。」

 

・聖仙ヴァシシュタ(リグ・ヴェーダの作者のひとりとされる)

「心の弱き者、堕落した人生を過ごす者、理性に欠ける者は、ガーヤトリーの礼拝によって最高の状態を獲得する。彼の死後、高貴な霊的境地に達することは確かだ。純粋な決意と、確固たる信念を持ってガーヤトリーを礼拝する者は、魂の英知を手にする。」

 

・リシケシュのスワミ・シヴァナンダ(1887~1963)

あらゆるマントラの中でも、究極、最も強い可能性を秘めたものといえば、かの栄(は)えあるガヤトリー・マントラである。ガヤトリー・マントラはまことのヒンドゥー教徒すべてを支える命である。カースト・教義・出身地・宗派にかかわりなく、真理を求め、このマントラの効力と栄光を信じるすべての人を支え助ける。必要なのは、清らかなこころと信仰だけだ。実際、ガヤトリーこそ信者を守り、神へと変革し、最高の精神の光によって祝福を与えてくれる不滅の鎧(よろい)であり、城塞である。
毎日規則的に数マラ(1マラはガヤトリー・マントラを108回くり返すこと)を唱えることによって、今生でも来世でも、あらゆる幸運と恵みがさずかるであろう。
ガヤトリー・マントラが正統的なブラーミン〔バラモン〕の階級だけに限られたものだと思ってはならない。全能にして究極の存在へと向かう光を求める人なら、誰でも近づくことができる。これこそ人類にとって、超越への唯一の導きの星である。
ガヤトリー・マントラのいう太陽神は、“タッ サヴィトゥール”に相当する。これは太陽や月の照らす光ではなく、個を超えた絶対の存在、ブラフマンである。
したがってガヤトリーは、すべてのマントラの中でも最もすぐれたものであり、これをつかさどる女神は「大いなるブラフマン」(パラ・ブラフマン)である。しかも神を求める人ならどんな人でもこのマントラは受けられる。ガヤトリーを唱名(ジャパ)〔神さまの名前を唱える〕すれば、学生には目覚ましい効果があり、世間の暮らしを営む人は成功し、人から離れて森で修行する人には力と勇気が与えられる。
誠実で、情熱的で、あつい信仰さえあれば、宗教やカーストが違っていても、修行にガヤトリー・マントラを選んでさしつかえない。あなたの人生は確実に祝福されるだろう。
神を求める人々よ。偉大なるガヤトリーの驚くべき可能性を実現するがいい。このマントラがもつ美しい遺産をあざやかに実現するのだ。大昔の修行者(リシ)からわれわれに伝えられたこの聖なる力(シャクティ)を、怠ることなく努めはげむのだ。
毎日の規則的なガヤトリー・ジャパをはじめてみて、不思議な力があらわれるのを自ら体験してみてほしい。ジャパのために特定の時を定め、この修行を続けるのだ。
毎日最低1マラの唱名をしなければならない。そうすればあらゆる危険から守られる。無限の強さが与えられ、すべての障害をのりこえることができる。そして、力・安らぎ・悦びの華麗な頂点をきわめることができるだろう。
ヴェーダの中で神が言う。
「ひとつのマントラがすべてに通ず(サマノ・マントラハ)」と。
そのマントラこそ、ガヤトリー・マントラなのだ。
ウパニシャッドの秘法は、4つのヴェーダの核心なのであり、ガヤトリー・マントラにおける3つの世界(ヴィアフィリティス)(ブールとブワッとスワハ)は、ウパニシャッド〔ヴェーダンタの文献〕の核心である。
ガヤトリーはヴェーダの母であり、すべての罪ごとを滅ぼす。この地上でガヤトリー・マントラ以上にけがれをはらうものはない。ガヤトリーの唱名(ジャパ)によってすべての「ヴェーダ」と「アンガス」〔ヴェーダの補足〕を暗唱するのと同じ実が結ばれる。このマントラひとつを真面目で清らかな心でくり返し唱えることによって、死んではまた生まれ変わる永遠の輪からの解脱という、最高の幸運が訪れる。

スワミ シヴァナンダ著 『修行について』〔サーダナ〕(1985 P.217~220)

 

・シュリ・チャンドラシェーカレンドラ・サラスワティ・スワミ(1894~1994)

ガヤトリーはすべてのヴェーダのマントラの母である。愛と帰依のこころでガヤトリー・マントラを唱える者は守られる。(ガーヤンタム・トラーヤテー・ヤスマット・ガヤトリー・ティヤッピーディヤーテ)
ブラーミン〔バラモン〕がマントラの火を絶やさずに燃やし続けるならば、全世界にさいわいがもたらされるであろう。
ブラーミンはまた、困難に出会った人をマントラの力で救えるようになるはずだ。もしもブラーミンが、自分の助けを求めている人をかえりみずに、「私はみなさんと同じことをしているだけ。みなさんと同じ力しかない」などと言おうものなら、その人は人生を無駄にしているのだ。
こんにち、マントラの火は絶えてしまったか、燃えかすのようになっている。けれどもこの古い炎は、まだかすかな火種を残して光を放っているかもしれない。この火を明るく燃えあがらせ、いつかは大きな炎として燃やしていかねばならない。
ガヤトリー・マントラのともしびは、長い時を経てわれわれまで伝えられてきた。
聖なる紐を首にまとった者ならば、少なくとも日曜日にはガヤトリー・マントラを1,000回唱えるべきだ。体が清らかでマントラを吸収するのに適しているかどうか、よく気をつけなければならない。
ガヤトリー・マントラには、ヴェーダのすべてのマントラの核心とエネルギーがある。ガヤトリーは他のマントラにパワーを分け与えているのだ。ガヤトリーの唱名(ジャパ)がなければ、他のどんなマントラを唱えようが不毛だろう。
真剣にガヤトリー・マントラを唱えることによって、はじめてヴェーダのマントラを習得することができる。
ガヤトリーこそ、真我アートマにとって根本的であり、どんなときもガヤトリーの唱名をやめてしまってはいけない。
ガヤトリーを母なる神としてうやまうべきである。
ヴェーダは、ガヤトリーが母なる神であることを明らかにしている。
ガヤトリー・マントラから得られる恵みは、心を清めること(チッタ・スッディ)である。この最高の効果は、他のマントラにもある。けれども心を清めることこそ、ガヤトリーの唱名(ジャパ)そのものから得られる効果なのである。
このマントラの炎を決して消すことなく、炎がさらに強く輝き続けるよう、神にすべての祈りを捧げようではないか。

 

・サットグル・サント・ケシャヴァーダス

ガヤトリーの瞑想は、ヴェーダにおいて知られる瞑想の中で最高位の様式です。普遍的な意識と直感力の開花を求めて、ガヤトリーを唱えるのです。
ガヤトリーはすべての迷いを断ち、生命力(プラナ)を豊かに活動させ、健康と長寿、英知と光を与えてくれます。
ガヤトリー・マントラこそ、宇宙意識の扉を開く鍵なのです。
瞑想に最も適した時間は、朝日が昇るまぎわと、夕方で日の沈むまぎわです。
結跏趺坐で両足を組む(パドマ・アーサナ)か、
達人座(シッド・アーサナ、両足のかかとを股間に近づける)か、
金剛座(ヴァジュラ・アーサナ、日本の正座)、
それ以外でもいいから、あまり難しくなく、楽に座れる姿勢をとります。東か北の方角を向きなさい。ウールの毛布と綿の生地でおおったマットの上に座ります(肉体が地面に直接触れないようにする)。座ったら体を必要以上に動かさないで、上半身・頭・首をまっすぐに保ちます。
おおらかな気持ちで。
真理をさとろうという強い決意をこめて座ってください。
ガヤトリー・マントラは3組の8つの音節によって組み合わされた、24の音節からなる宇宙のリズムです。
くり返しマントラを唱えるにあたっては、マントラの意味を深く瞑想し、女神ガヤトリーの姿を思い浮かべて祈ります。この瞑想は、光の神に捧げるものです。光のシンボルが太陽神なのです。  このマントラは、太陽の光を瞑想するものです。人類すべてを瞑想するのと同じことですから、真に普遍的なマントラなのです。このマントラによって英知・繁栄・清浄・解脱が与えられます。  座るたびに108回を唱える人は、時を待たずに人生が輝きと変わるでしょう。
信仰心とまごころをこめ、座るたびに1,008回を唱える人は、光輝く境地に40日以内にいたるでしょう。
ガヤトリー・マントラはすべての恐怖をはらいます。
ガヤトリー・マントラはあらゆる病気をいやします。
ガヤトリー・マントラはカルマを滅ぼし、解脱を与えてくれます。
全宇宙はガヤトリー・マントラの力のあらわれです。この宇宙に、神の力のあらわれではないものはありません。
ガヤトリーの唱名(ジャパ)にまさる唱名はありません。
ガヤトリー・マントラにまさる富はどこにもないのです。
朝晩、欠かさずガヤトリー・マントラを瞑想する人ならば、誰でも長寿・健康・平安の恵みが確実に訪れます。あなたの言葉が祝福となります。あなたは光明に達し、世の中と全世界に偉大な祝福を与えるでしょう。
聖なるガヤトリー・マントラは、至高の神の光を唱えるものであり、母なる神ガヤトリーの御名とともに願うことは、どんなことでも、はやばやと実現します。
肉体・心・感情・霊的な、どんな種類の病気でも、ガヤトリーは治します。
ガヤトリー・マントラは神がかたちとなったものです。
いつもこれを唱えることにより、神にまみえる(ダルシャン)経験をするでしょう。
古代の聖典によると、神の聖なる言葉をくり返し唱える修行(プラスチャラナ)は、最低24,000回は必要だそうです。ガヤトリー・マントラには24の音節があります。だから、ガヤトリー・マントラを2万4000回唱えることには、たいへんな功徳があるのです。
ひとりひとりのために、またそして国と世界の平和のためにガヤトリーを唱え(プラスチャラナ)、ガヤトリーの儀式(ヤグナ)〔ガヤトリー神に儀式の炎を捧げる〕を行うように、ヴェーダは常に説いています。
宇宙の母なる神ガヤトリーがすべてに響きわたり、全世界に平安をもたらしますように。

(サットグル・サント・ケシャヴァダス著『ガヤトリー:最高の瞑想』(1983年)P.74~78およびP.157~159 バンガロール地区562-123 アラシナクンテ24Km、ヴィシュワ・シャンティ・アシュラム)

 

スワミ・ムクヤナンダ

カースト・宗派・性別の区別なく、異なった宗教の人に対してもヴェーダの恵みある言葉(ワーチャム・カルヤーニーム)を広めるように、『スーフラ・ヤージュル・ヴェーダ』(26-2)は教えている。
時は満ち、スワミ・ヴィヴェーカーナンダ〔近代インドを代表する聖人。ラーマクリシュナの弟子〕は、1901年にこう語った。カースト・教養・性別・宗教に関わりなく、ヴェーダとガヤトリー・マントラを広く伝えるべきであると。
古代と同じように、女性も日々の儀式(サンティハ)を行うべきなのだ。
「ヴェーダこそ、われわれのただひとつの根拠なのであり、すべての人はこれに近づく権利がある」

(スワミ・ムクヤナンダ著『オーム、ガヤトリー、サンティハ』
1989年 P.48~49 Sri Ramakrishna Math, Mylapar(Mylapore), Madras 600-004)

 


参考HP:http://sitarama.jp/?mode=f3

 

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