前回の続きです・・・

私が占星術をする上で、非常に興味のある分野は、医学占星術(メディカル・アストロジー)と金属・宝石処方の分野(開運や医学的処方)です。

結局、運を見るだけで処方ができなければ、あまり役には立ちませんので・・・

 

前回も紹介しましたが、この「あるヨギの自叙伝」には、金属(腕輪)や宝石で治る例が多々載っています。

前回の続きで、ヨガナンダ(=幼名:ムクンダ)の病気が腕輪で治る例を以下に紹介します。

 


「先生、私は先生のご忠告に従って腕輪を着けることにいたします。星を出し抜くなんて、まったく痛快ですね」

「わたしは、一般的な目的のためには、金と銀と銅を組み合わせた腕輪をすすめるが、しかし今度のお前の特殊な目的のためには、銀と鉛で出来たものを着けるがよい」 スリ・ユクテスワはさらにこまごまとした指示を与えてくれた。

「先生、私の特殊な目的とはどういうことですか?」

「ムクンダ、星は近いうちにお前に不幸をもたらそうとしている。だが心配しなくともよい。お前は守られているから。一か月ほどすると、お前は肝臓病のために苦しめられることになる。その病気は普通ならば半年は続く予定だ。だが、今言った星学の腕輪を着ければ、その期間は二十四日に短縮されるだろう」

 

(中略:ヨガナンダの病気が発症し、先生のもとに駆けつけます)

 

「お前は肝臓が悪くて来たのだね?」 スリ・ユクテスワはそう言いながら私を見ずに、月の光に照らされたバルコニーを行ったり来たりされた。

「ところでムクンダ、お前の病気はきょうでちょうど二十四日になるね?」

「はい、そのとおりでございます」

「では、わたしの教えた腹の体操をしなさい」

「先生!先生に私のこの痛みがおわかりになりましたら、そんな無理はおっしゃらないでしょうに」 私はうらめしげに先生を見つめながら、それでもおとなしくそのすすめに従って、弱々しく体操を試みた。

「お前は痛いと言う。だがわたしは痛くないと言う。そんな矛盾があるはずはないのだが?」 先生はのぞき込むような目つきで私を見られた。

私はあっけにとられて、しばらくの間先生の目を見返していた。すると痛みがみるみるうちに退いて行った。
そして、喜びが私を包んだ。何週間も私を眠らせずに苦しめてきたあの激しい痛みは、もうどこにもなかった。
スリ・ユクテスワのひと言で、苦痛はまるでうそのように消えてしまったのである。

(中略)

私はこのときの銀と鉛の重い腕輪を、今でも身に着けている。
これは、自分がまことの超人と生活をともにしていることを改めて自覚した遠いその日のことをなつかしく思い出させてくれる。

その後私は、ときどき友人の病気を治してもらうために彼らを先生のところへ連れて行ったが、先生はいつもこの星学の知恵の応用を賛美しながら、宝石や腕輪を用いることを勧められた。

 

 ― 『あるヨギの自叙伝』 第十六章 星運をかわす 172P~ より


 

この本には、その他にも、糖尿病の獣医や結核になった弟子のサシ、チフスと麻痺になった妹のナリニを、宝石や腕輪などで治す例が載っています。(糖尿病の獣医は言うことを聞かなくて、予言どおり死んでしまいますが・・・)

上記の例から、宝石や金属については、現代医学ではまだ分かっていない大きな効果があると思っています。

しかし、宝石処方については、インド占星術師たちにも統一見解はなく、まだまだ未開の学問です。

このあたりのことが、もう少しクリアーになるといいのですが・・・

 

 


※補足;アイキャッチ画像は、「あるヨギの自叙伝」に登場する聖者たちです。左から、ババジ師、ラヒリ・マハサヤ師、スリ・ユクテスワ師です。

ちなみに、ヨガナンダのホロスコープです(↓)
http://www.askastrologer.com/spiritualastrology.html

 

また、星学の腕輪とはこのようなものらしいです(↓)
Bangle_smaller

http://www.astrogems.com/theThreeMetalBangle.php
http://www.astrologicalbangles.com/

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