インド占星術のソフトを使っていると、チャート上にAL、A2、A3・・・など、意味が分からない記号が点在していますね。

これらは、アルーダ・パダ(Arudha-pada)といいます。単にアルーダとか、パダとも言われます。結婚鑑定に良く使われるウパパダは12室のアルーダ・パダ(Arudha-pada)です。

基本は、ある室からその支配星が在住する室までの数を出し、今度はその支配星からその数を足したところの室のことを指します。 細かい例外則もあるので、導出はまた後で示します。

この、アルーダ(Arudha)とは「上に乗る」という意味で、仮面、幻影、または重ね合わされたイメージを示します。要は、そのものの真の特性ではなく、他人から受け取られたものや、他から見た仮面を示します。

一般には他人や社会的にどう受け取られているかを示しますが、自分でも本当の自分を忘れて、幻影を真の自分と思い込んでいる場合も多々あります・・・

 

〔アルーダ・ラグナ〕

まずはアルーダ・ラグナ(Arudha lagna)からです。チャート上ではALと省略されます。
ラグナはその人自身を指しますが、アルーダ・ラグナはマーヤー(幻影)、すなわち、その人自身が他人からどう受け取られているかを示します。

人は真の自分と、人から受け取られている自分は違います。本当は臆病な人でも、勇敢な人と見られたり、善良と思われている人が、裏では悪いことをしていたり・・・

政治家など、真のその人自身ではなく、外面(そとづら)が大事な職業では、アルーダ・ラグナは重要となります。

また、西インドでは、ラグナの次にアルーダラグナで見るそうで、かなり重要視されているようです。

 

基本的には、他のラグナと同じようにALを1室に見立てて、鑑定して行けばいいようです。
パラシャラやジャイミニによると、ALから11室目、12室目は財政上の取得と損失を示すとのことです(←ラグナからの11、12室との違い・どう区別するのかは不明)
ALから3室目や6室目に生来凶星があれば、大胆で敵を打ち砕く人と受け取られている人で、生来吉星があれば、ジェントルかつ控えめな人で、他人と争わない人でしょう。
ラグナからの10室は、その人の職業と仕事の性質を示しますが、ALから10室目は社会における認知を示し、主にその人の仕事上のステイタスを示します。

ラグナとALからみたものが全く違う場合は表裏の激しい人間かもしれませんね。

 

おそらく、ラグナと月ラグナからは皆様見ると思いますが、アルーダ・ラグナからも見る癖もつけると、その人の仮面が見えてくるかもしれません。

 

 

〔アルーダ・パダの導出〕

基本は、ある室からその支配星が在住する室までの数を出し、今度はその支配星からその数を足したところの室のことをアルーダパダといいます。

 

例外則として・・・

  • アルーダ・パダ(Arudha pada)が、同じ星の星座か、その室から7室目に来る場合は、そこからさらに10室目をアルーダ・パダとする。
  • また、「その室からその支配星が在住する室までの数」ではなく、「その室の0度からその支配星が在住する場所までの角度」として正確に計算する方法でアルーダパダを導出する人たちもいます。
  • 水瓶座の支配星を、チャート上で土星とラーフで比べて強い方、蠍座の支配星を火星かケートゥの強い方を使用する人もいます。

パラシャラは、例外則と、正確な角度で行うことを教えているようです。しかしながら、ラオ先生は例外則は推奨していません。

 

この辺はまだ結論が出ていないようですね。

 

 

〔導出例〕

例えば乙女座ラグナの人で、水星が魚座にあったとします。
アルーダ・ラグナを求めようとすると、まず水星は1室から7室目に在住なんで、水星のいる魚座からさらに7室分足した乙女座がアルーダ・ラグナになります。しかしながら、同じ星座に来てしまっているので、例外側を用いるなら、そこから10室目の双子座がアルーダ・ラグナとなります。

 

〔表示・名称〕

各アルーダ・パダは、頭文字を取って、Aに室の数字がつきます。
12個の室があるので、A1~A12まであります。A1はAL(LagnaのL)、A12はUL(Upapada-Lagne)とかかれます。

 

各パダの呼ばれ方はいろいろあり、以下のようになります。

A1: Arudha lagna, Pada lagna, Arudha, Pada

A2: Dhanarudha, Vittarudha, Dhana pada, Vitta pada

A3: Bhatrarudha, Bhratri pada, Vikramarudha, Vikrama pada

A4: Matri pada, Vahana pada, Sukha pada, Matrarudha, Vahanarudha, Sukharudha

A5: Mantra pada, Mantrarudha, Putrarudha, Putra pada, Buddhi pada

A6: Roga pada, Satru pada, Rogarudha, Satrarudha

A7: Dara pada, Dararudha

A8: Mrityu pada, Kashta pada, Kashtarudha, Randhrarudha

A9: Bhagya pada, Bhagyarudha, Pitri pada, Pitrarudha, Dharma pada, Guru pada

A10: Karma pada, Karmarudha, Swarga pada, Swargarudha, Rajya pada

A11: Labha pada, Labharudha

A12: Upapada lagna, Upapada, Gaunapada, Vyayarudha, Moksha pada

 

今日はアルーダ・ラグナでしたが、他のアルーダ・パダの解説については、また次回・・・m(__)m

 

 


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