【各室のアルーダ・パダ】

昨日の続きで、今日は各室のアルーダ・パダです。
アルーダ・パダは幻影を示します。真のものではなく、人々や社会的にどう受け取られているかを示します。

以下に分割図とともに使用する方法を示します。

 

〔その人自身の幻影:AL〕

ラーシ(D1)において、ラグナは真の自己を示しますが、ALはこの世界でどのように受け取られているか、すなわち、その人のステイタスを示します。前回取り上げたので、ここでは詳しくはやりません。

 

〔乗り物の幻影:A4〕

D16の4室は乗り物による幸せを示していますが、D16のA4は見た目の乗り物の幸せを示しています。

例えば、ある人が軽自動車を所有し、それに満足して幸せであるとして、別の人はベンツでも物足りず、不幸せであったとしましょう。その個人の乗り物に対する幸せは、どれがどのような乗り物かは関係がありません。しかしながら、人々はベンツの所有者を軽自動車よりも幸せと見るでしょう。これが、この世界における「乗り物に対する幸せ」の幻影で、D16のA4で示されます。

D16のA4に金星、4室に土星があった場合、その人は豪華な車を所持し、世間的には幸せと見られますが、その人はその車において満足していないでしょう。
D16のA4に土星、4室に金星があった場合、しょぼい車しか所持しませんが、その人はその車で幸福でしょう。

 

 〔教育の幻影:A4〕

D24のA4は教育についての幻影を示します。

ある人が東大を出ていて、別のある人は地方の名もない大学を出ていたとします。
人々は東大出の方が賢いと思うが、実際は地方大学の方が優秀なこともあります。これが幻影と真の学力の違いです。
D24のA4は出た学校の知名度を意味しており、実際の学力は4室で表されます。

(※大学などの高等教育は5室で表されるが、ここでは訳した原本に従った。)

 

 〔仕事の幻影:A10〕

D10のA10は、行為・仕事の幻影を示し、主に職業の環境や場所を示します。
A10に火星が入っていると、活動的な仕事やエンジニアの会社で働くことを示し、木星があれば、大学や法廷、お寺などで働いていることを示します。

 

 〔表現の幻影:A3〕

3室はコミュニケーション・表現を示します。D24(教育・知識)とD10(仕事の達成)の3室は書く能力・文才を示します。一方、A3は書く能力の幻影を示します。

ある人が素晴らしい文才を持ってはいるが、本などは書いていなかったとする。またある人はたいした文才も無いのに20冊も本を出していたとする。
このような場合、おそらく後者は人々から偉大な物書きと受け取られているでしょう。これが3室の幻影(A3)です。
よって、D24とD10のA3は、その人によって書かれた本や記事などを示します。

また、例えばD10のA3が魚座にあった場合、彼の書かれた本はサトヴィックで伝統的、神秘的な内容の本として知られているでしょう。

 

 

次は、アルーダ・パダで重要なウパパダについてやります。

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