あるハウスについて良いか悪いかを知る時、一般にはそのハウスに在住している星や、そのハウスの支配星の状態を見ますね・・・

実は、それ以外にも見なければならないハウスや星があるようです。

そのハウスに影響を及ぼすものをアルガーラ(argala)というらしいです。


 

アルガーラとは、あるハウスが、そこからある何番目かのハウスに在住している惑星(upagrahas含む)から受けている影響(influence)・介入( intervention)のことを指します。

アルガーラはヴェーダ占星術で極めて重要な機能原理であるとのことです。アルガーラは文字通りの意味では、「bolt(ボルト・釘・かんぬき)」を意味します。

 

アルガーラにある惑星は、その在住ハウスの象意のが示すものに対して、部分的な吉凶を決定します。

まず、ある惑星やハウスから、2、4、11番目の惑星やハウスは、「プライマリ(=一次・主要な)・アルガーラ」となります。プライマリ・アルガーラはすぐに直接感じられる影響です。

2、4、11番目の室に加えて、5番目のハウスはまた、「セカンダリー(二次的な)アルガーラ」として知られます。これは影響は低いですが、アルガーラとして機能することが知られてます。セカンダリー(二次)アルガーラの影響は、直接的でなく、時間の経過とともにより明確になります。

※よく分かりにくいですが、簡単に言いますと、あるハウスの吉凶判断や分析をするとき、そのハウスだけでなく、そこから2、4、5、11番目のハウスも見ないとダメですよってことですね。

 

パラシャラ仙は2,4,11室目のアルガーラについて以下のように説明しています。

 

  • 恩恵を惑星によるアルガーラは「シュバ・アルガーラ」(恩恵の介入)という
  • 有害な惑星によるアルガーラは「パーパ・アルガーラ」(有害な介入)という。

(参考:BPHS – Argalaadhyaaya、Sloka 3)

 

分かりにくいですので、この概念をよりよく理解することができるように、以下にいくつかの例を示します。。

 


 

例1:

第4室は「幸せ」を意味します。

第4室から2番目、4番目と11番目は、それぞれ、5、7、2室です。

従って、その人の「子共(第5室)」、「配偶者・人間関係(第7室)」と、「家族、富、および言葉・文字(第2室)」は、自分の「幸せ」を決める上で重要な要因となります。

  • 第4室から2室目である第5室に凶星がある場合、子どもたちが原因で、その人の幸福が損なわれる可能性が高いです。
  • 第4室から4室目である第7室に凶星がある場合、配偶者やビジネスパートナーが原因で、その人の幸福が損なわれる、または危険にさらされることあると考えられます。
  • 第4室から11室目である第2室に有害な惑星が在住している場合、富の問題、家族の問題が原因で、その人の幸福が損なわれる可能性が高いです。
  • 第4室から5室目の第8室に有害な惑星が在住している場合、それはハードワークに起因する問題、秘密や神秘的な問題により、その人の幸福は損なわれることになる可能性があります。

上記で言及したハウスで、逆に吉星が在住している場合、吉星が在住いるハウスの象意によって幸福が与えられることになります。

 


 

例2:

第3室は短い旅を表します。

  • 第3室から2室目の第4室に凶星が在住している場合、車が原因でその人の旅は危険にさらされることが予想されます。
  • 第3室から4室目の第6室に凶星が在住している場合、召使い・使用人(←この場合は、使用人が運転手であると推測することができる)が原因で、その人の旅が危険にさらされる可能性があります。
  • 第3室から11室目の第1室に凶星が在住している場合、それが原因で、自己の態度、または自己の健康状態によって、その人の旅が損なわれやすいでしょう。
  • 第3室から5室目の第7室に凶星が在住している場合、配偶者や旅のパートナーによって、その人の旅は危険にさらされる可能性があります。

上記で言及したハウスで、逆に吉星が在住している場合、吉星が在住しているハウスの象意によって旅の成功が与えられることになります。

 


 

う~ん・・・何個かのウェブサイト、また洋書には「非常に重要な概念」とか書かれていたのですが、いまいち納得しにくいです。

ちなみに、日本語のインド占星術の本にはアルガーラは載っていませんでした。 またネット上でも、日本人のインド占星術サイトで解説しているところはありませんでした・・・

本当に重要なのかなぁ・・・^^;

どっちかというと、プラシュナの方に使えるかもしれませんね。

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