メルマガの記事から、半分だけ転載します。

 


 

〔プラシュナの利点〕

さて、無料鑑定掲示板でもそうですが、鑑定をしていると、母子手帳を紛失して出生時刻を知らない人がいます。
また、路上やイベントで占い鑑定をしようとすると、出生時刻なんて知らない人がほとんどです。
こうなると、ジャータカ(ネイタル)しか知らないインド占星術師は何もできないでしょう。
「帰って、時刻を調べてきてください」としか言えません

また、占い師になると、いろいろな鑑定依頼が来ます。

例えば・・・
恋愛で多いのが、
「気になる人がいますが、彼は私のことどう思っていますか?告白するとどうなりますか?彼と結婚できますか?」
などの質問です。

また、日常でもいろいろ知りたいことが出てきます。

「無くした物は出てきますか?どこにありますか?盗まれたのですか?」 とか・・・
「巨人の明日の試合は勝てますか?」とか・・・
「相手が待ち合わせに来ないけど、どうしたのか?いつ来るか?」 とか・・・
「あの人はどこに行ったのか?いつ帰って来るのか?」 とか・・・

これらは、出生図からでは占えません。

このような問題の解決策はプラシュナ(Prashna)です。
西洋占星術ではホラリーと呼ばれてます。

プラシュナとはサンスクリット語で「質問」を意味する言葉で、この占術では出生時刻などの情報は必要なく、質問されたその時、その場所の情報を使用して、チャートを作成します。いわゆる卜占系の占いです。
また、質問内容についての自由度は高く、非常に便利な占いです。

プロになるのなら、卜占系の占いを一つは持っていないと、やっていけません。

 

〔プラシュナの原理〕

なぜ、プラシュナやタロット、易(八卦)、おみくじなどが当たるのでしょう?
普通に考えたら、易で筮竹が何本になろうが、タロットで引いたカードがなんであろうが、その質問時の星回りがどうであろうが、そのことと起こる出来事、または質問とは何の関連性もないはずです。

個人的には、卜占とは共時性の原理によるものだと思っています。

『共時性』「複数の出来事の意味のある偶然の一致」と呼ばれています。
広辞苑には『心に思い浮かぶ事象と現実の出来事が一致すること。ユングの用語。』と書かれています。

ユングによれば、共時性とは、因果関係によらずに物事を結びつける原理であって、それは、意味のある一致(同調 meaningful coicidence)において示されるとされます。
例えば人が考えたり、夢見たり、ある内的な心理状態にあるとき、それが外で起こる出来事と一致するというような状況については、普通どんな合理的な説明もつきません。

他にも、ある女性が彼女の妹の家が燃えているハツキリとした夢を見て、妹が安全かどうか電話でたたき起こしたところ、まさにそのとおり火事になっていて、妹は、電話で目を覚ましたため命拾いしたというようなこともあります。

また、ある研究者が、高度に技術的にわかりにくい問題にぶつかって情報が得られず、困っている時、あるパーティーに出席した所、たまたま隣の席に座った人が丁度必要な情報を提供してくれたというような場合もあります。

またある人のことを考えている時、電話が鳴る。出てみると、丁度その時考えていた相手だった。と言うこともあります。

他にも、夢、虫の知らせ、胸騒ぎ、茶柱やカラス・黒猫などのニミッタや縁起、これらも例外ではないでしょう。

ユングはその重要性を指摘してこう言っています。

「共時性について理解することは、我々にとって非常に神秘的に見える東洋の全体性についての考え方に対してその扉を開く鍵である。」

こうしたことの実証をするために、ユング博士は、占星術や中国の易に着目しています。

私たちがその瞬間に疑問に思うことと、易で出る筮竹の数、タロットのカード、プラシュナ(現在の星回り)には、合理的には説明できませんが、なんらかの相関性・一致した何かがあるのだと思います。

潜在意識の中で私たちを突き動かす何かは、いつでも私たちに何かの回答を与えようとしてくれているのかもしれません。

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