【神話】:アイヤッパン(ハリハラ・プトラ、マニカンタ)
メルマガのコラムからの転載です。
インド神話は奇想天外なお話が多いのですが、今日はその中でも特に「それダメだろ!」と突っ込みたくなるお話を取り上げます。
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その昔、アムリタという不老不死の甘露を得るため、神々とアスラ(悪魔)は協力して乳海撹拌をしたわけですが、そこでアムリタ(不死の甘露)が出来上がると、その争奪戦が始まりました。
一時はアスラにアムリタを奪われましたが、神々はそれを奪還しようとし、ヴィシュヌ神が「モーヒニー」という美女に化けて、お色気作戦!
モーヒニーはアスラ達を魅了し、その隙に神々はアスラ達から甘露を奪い返しました。
しかし、問題はここから起こります。
神側であったシヴァ神もモーヒニーの魅力に欲情してしまい、なんとヴィシュヌ神と交合してしまいます・・・(^^;
その結果、2人からアイヤッパン(もしくはアイヤッパ)が生まれました。
というわけで、アイヤッパはシヴァ神の3番目の息子であり、ガネーシャ、スカンダと異母兄弟でもあります。
また、アイヤッパンは、「ハリハラ」、または「ハリハラ・プトラ」と呼ばれます。
ハリがヴィシュヌを意味し、ハラがシヴァを意味します。プトラは子供を意味します。
そんなわけで、アイヤッパンは右半身がシヴァ、そして左半身がビシュヌ等で描かれます。
また、アイヤッパンはマニカンタとも呼ばれ、以下のような神話もあります。
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アイヤッパンが生まれると、シヴァとヴィシュヌは赤ちゃんの首に金の鐘をつるし、パンパ川の近くに置き去りにしました。
パーンディヤ朝のラージャーセーカラ王は、森で狩をしていましたが、どこからか聞こえてくる泣き声を聞きつけて、その赤ちゃんを発見しました。
王は赤ちゃんを王宮に連れて帰り、マニカンタ、つまり「首から下げた鐘」という名前をつけました。
やがて、マニカンタは学問も武芸も誰にも負けないほど優れた少年に成長します。
また、ラージャーセーカラ王の妃も自分の赤ちゃんを出産しました。
やがて、王位継承を決めなければならない時がやってきました。
王はマニカンタを後継者にしたかったのですが、妃は自分の息子が王になることを望みました。
そこで妃は大臣と共謀し、マニカンタを追放するため病気のフリをしました。
同じく共謀している医師に、「妃の病気を治すには雌のトラの乳が必要です」と言わせ、マニカンタは雌トラの乳を取ってくる使命を与えられ森に送られました。(※トラでなく、豹という説もあり)
マニカンタはサバリーの森をさまよいましたが、そこには、マヒーシー(orマヒシャ)という恐ろしい魔人が棲んでいました。
しかし、マニカンタはマヒーシーを難なく退治してしまいました。
マニカンタはデーヴァの王であるデーヴェンドラが化けた雌トラにまたがり、雌トラを引き連れながら王宮に戻りました。
マニカンタは人間界を去ろうとしますが、王と女王はマニカンタがシヴァの化身であることに気付き、マドゥライに留まってくれるように懇願したので、この地に残って、礼拝されるようになったということです。
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Youtubeでは、アイヤッパンの映画は結構多いです。(タミル語orテルグ語などで、何言ってるかわかりませんが・・・)
どうでもいいことですが、この動画のアイヤッパンが最後に使った武器はKalaripayattuというインド武術で使われるURUMI Swordという鞭のような剣ですね!(あまりに危険なため、イギリス統治下時代に禁止されたということです。)
こちらもどうぞ(↓)
また、シータラーマさんでのグッズも豊富です
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