メルマガのコラムからの転載です。


 

たまには神話をやります。
今日はシャニとスーリヤについてです。

土星神・シャニは、太陽神・スーリヤの息子です。
ちなみに、お兄さんはヤマ(=閻魔大王)です。

 

シャニの生まれについては、こんな神話があります。

スーリヤには、サンニャという妻がいたのですが
激しく燃えるスーリヤの暑さに耐えかねて、スーリヤの元から逃げ出してしまいます。

サンニャは自分が逃げたことを悟られないようにチャーヤというそっくりさんを影武者として残していきます。(※チャーヤとは影または陰という意味です。)

それに気づかないスーリヤはチャーヤの間に子供が出来てしまいます。
その子供が、土星神・シャニです。(ですので、シャニのことをチャーヤプトラとも言います)

チャーヤはシャニばかりを可愛がり、サンニャの子であるヤマを無視していたので、ある時、ヤマがチャーヤに腹をたて、相手を侮辱する行為である足の裏を見せました。

スーリヤは、母親にこんなことをするなんておかしいと思い、千里眼で調べると、サンニャは馬に変身し、涼しいところで草を美味しく食べていました。

スーリヤは飛んで行って、サンニャと仲直りをし、サンニャが馬の姿で生んだ子が、アシュヴィン・クマラ双神(=アシュヴィニーの神格・医者の神様)だと言われています。(だから、アシュヴィニーは馬と関わりがあります。)

(※プラーナではアシュヴィン双神の父親はスーリヤとして書かれていますが、『リグ・ヴェーダ』の一部の詩篇では一方は天の子で、一方はスマカという人間の子であるとされます)

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