【開運(?)】:パンチャローハ
メルマガのコラムからの転載です。
今日はパンチャローハです。
一応、開運に当たるかな・・・^^
あるヨギの自叙伝で、金属の腕輪をつけるお話がありましたね。
ヨガナンダのお師匠さんである、聖者スリ・ユクテスワは、金と銀と銅の腕輪をつけることを推奨しているようです。
同じように、インドには金・銀・銅などの元素を含んだ合金として「パンチャローハ」というものがあります。
パンチャは5つを表し、ローハは元素・金属を示します。。
腕輪が効くのなら、こいつも効きそうですね。
〔5大金属〕
5つの金属とは、 金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、鉄(Fe)及び鉛(Pb)を指します。
スズ(Sn)または 亜鉛(Zn)を含むこともあります。
神像の多くはこのパンチャローハからできています。(※後に示しますが、実際はかなりあやしいかもしれません。)
神像作りの経典であるシルパ・シャーストラにはパンチャローハのことが記載されています。
これらの文献は長い間、秘密にされてきました。
〔パンチャローハの組成〕
組成についてはシルパ・シャーストラ(古代 の神像・銅像作りのテキスト)に記載されています。
パンチャローハは5金属の合金です。神像(ムルティ)やジュエリーを作るために使用されます。
金などに比べ、比較的安価なので、多くの人は金の装飾品を買う余裕がない人がパンチャローハを購入するという、間違った認識を持っています。
知識のある人々は、それが自分の体と心のバランスをもたらすことを確信してパンチャローハを買います。
パンチャローハで作られたジュエリーを身に着けていることは人生において、自信、健康、幸運、繁栄、と心の平和のバランスをもたらすと考えられています。(※たしか、医療的には「リュウマチ」に効くというのをどこかで読んだ気がします。)
その組成は以下のようになります。
シルパシャーストラ(Silpasastras)には、以下のような様々なバージョンがあるのことです。
①:銅、銀、金、鉄、硫酸銅、鉛
②:銅、銀、金、亜鉛または硫酸亜鉛、鉛
③:銅、銀、金、鉄と鉛 (組成:銅20%、銀33.33%、金13.33%、鉄26.66%、鉛6.6%、比率:3:5:2:4:1)
④:銅、銀、金、硫酸亜鉛、真鍮 (組成:銅80%、銀2.5%、金0.5%、硫酸亜鉛1%、真鍮16%)
⑤:銅、銀、金、鉄、鉛白 (=塩基性炭酸鉛 )(組成:銅15.4%、銀17.9%、金12.8%、鉄7.7%、鉛白46.1%、比率:6:7:5:3:18)
⑥:銅、銀、金、鉄、真鍮 (組成: 銅36.36%、銀18.18%、金4.54%、鉄4.54%、真鍮36.36%、比率8:4:1:1:8)
他の金属の代わりに、ヒ素および錫を使用する場合もあります。
(※真鍮は銅と亜鉛の合金ですので、組成(元素)として記載することは間違ってます。硫酸塩や鉛白も同様です。おそらく原料という意味で記載されているのでしょう。)
私は、専門が金属・材料・物性学で、良く金属を溶かして合金を作りますので、ちょっと上記の組成で作製してみようかと思います。(でも、金が高い(=約4500円/g)ので、やるのなら④の組成ですな!^^:)
また、各年代の神像の組成を科学的に調査した結果がありますので、以下に示します。
金属 | AD 9世紀 | AD 10~11世紀 | AD 13世紀 | AD 15世紀 | AD 17世紀 |
銅 | 83~39 | 86~88 | 91~5 | 96~29 | 91~25 |
錫 | 16~61 | 10~44 | 2~86 | 2~58 | 6~66 |
ヒ素 | Tr | Tr | Tr | Tr | Tr |
鉛 | Tr | 1~48 | 6~9 | 1~9 | 2 |
鉄 | Tr | 1~19 | Tr | 0~6 | 0~7 |
AD 10~11世紀は組成を足しても100%超えてくるので、おそらく誤記でしょう。(銅:86~8と思われます)
というか・・・金と銀がなぜない?ほとんど銅と錫(=青銅)じゃん!?
こんなのパンチャローハじゃねぇ・・・経費削減?(^^;
(参考)
https://en.wikipedia.org/wiki/Panchaloha
https://ta.wikipedia.org/wiki/%E0%AE%AA%E0%AE%9E%E0%AF%8D%E0%AE%9A%E0%AE%B2%E0%AF%8B%E0%AE%95_%E0%AE%9A%E0%AE%BF%E0%AE%B2%E0%AF%88%E0%AE%95%E0%AE%B3%E0%AF%8D
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