メルマガからの転載です。


 

『チャーマラ・ヨガ Chamara “yak tail” Yoga 』

かなり以前にもチャーマラ・ヨガやりましたが、今回は別バージョンです。
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〔成立条件〕

①:ラグナロードが高揚してケンドラに在住し、木星からのアスペクトを受けている。
②:2つの吉星がラグナか7室か9室か10室にある。

 

〔影響〕 

その人は哲学的で、賢く、雄弁で、王から尊敬される。聖典を学ぶ。長生きをする。

チャーマラ(chamara)とはヤク(←動物のヤク)のしっぽという意味です。(※ヤクのしっぽとは、気高さの印としての比喩とのことです)
高揚するラグナロードがケンドラに位置することは、人格の強さを表しています。木星のアスペクトは、性格の気高さや徳の高さ、哲学的な傾向を意味しています。
2番目の成立条件は2つの吉星がラグナか7室か9室か10室にあることであるが、吉星2つがケンドラで強いことによって、良い性格や良い行いをする傾向を持つことになります。
しかしながら、2つの吉星が7室または10室にあることは、結婚についてはややマイナスとなります。
木星と金星が7室にあることは、その人を性的な活動に過度に駆り立てる傾向がある。金星と水星が7室または10室にある場合は、性的に溺れる人であり、特に7室の場合は結婚をしないか、配偶者との破局を意味するが、人生の後半に良い結婚をもたらすとのことです。

 

〔例〕

以下は、「フランケンシュタイン」の著者であるメアリー・シェリーのホロスコープである。
こちらもどうぞ。
アストロデータバンクのレーティングはAAです。
http://www.astro.com/astro-databank/Shelley,_Mary

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ラグナロードは高揚してケンドラに位置し、木星のアスペクトを受けており(※ラーシアスペクトも)、チャーマラ・ヨガを形成しています。
シェリーの著作には強い哲学的アイデアが含まれています。

 

さて、一応レーティングはAAであり、このようにヨガまで紹介しておいてなんですが、チャートに違和感を覚えます。
彼女の母親は、シェリーを生んだ後、すぐに亡くなっています。
父親とは、結婚に反対されたときから、ずっと不和の状態でした。
4-10に三吉星の影響があって、両親がこんなことになるのかなぁという疑問があります。
また、3室に3凶星の影響があり、これで文筆家であることも違和感があります。(一応、3L定座だが)
7室に月かつ7Lは10Hで定座で良いですが、旦那さんは結婚後6年で海難事故死しています。
あまり整合性が良くない気がします。

仮に、一個ずれて蟹座ラグナだとすれば、
『3室に2吉星在住+1吉星アスペクト+水星・3L高揚で文筆家、4L→3Hかつ減衰で母親の不幸(※月も6H)、7L→12Hで駆け落ちと海難事故死、5室にKeかつ5Lがコンバーストかつ土星のアスペで子供の不幸』、となり、チャートの整合性がかなり良くなります。

蟹座ラグナじゃね?と思うのは私だけでしょうか?^^;

また、月ラグナから見ると、10室に水星高揚(+二吉星の影響)で文筆家、9室に太陽で、父親との不和(火星もあり)となります。

 

【コラム】

上記のヨガでやりましたメアリー・シェリーの作品である「フランケンシュタイン」についてです。

「フランケンシュタイン」は単なるホラー小説ではなく、哲学的に非常に考えさせられる名作です。(※ちなみに、よく誤解されてますが、フランケンは怪物の名でなく、作り出した科学者の名です。)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3

大雑把なあらすじは以下のようです。

——–

〔あらすじ〕
天才科学者フランケンシュタインは、命の謎を解き明かし自在に操ろうという野心にとりつかれ、生命を創造するという神への冒涜ともいえる実験に没頭した結果、見るもおぞましい怪物を生み出してしまいます。

純粋な怪物は人間との交流を求めるが、自分の醜さゆえ人間達からは忌み嫌われ迫害され、孤独のなか自己の存在に悩むことになります。

姿を見ただけで悪者と決めつけられ、迫害する人間たちへの憎しみ・・・
語り合える仲間がいない孤独・・・
誰からも愛されない苦しみ・・・

怪物は、生みの親であるフランケンシュタインに対して自分の伴侶となり得る異性の怪物を一人造るように要求し、この願いを叶えてくれれば二度と人前に現れないと約束します。
フランケンシュタインは一時は納得しますが、しかし、さらなる怪物の増加を恐れ、最終的にこれを拒否します。
フランケンへの復讐として、怪物は彼の周りの人を殺し始めます・・・

——-

この作品は怪物の悲しみであふれています。

また、現代にも通じるいろんなテーマがこの作品にはありますね。

生命の倫理・・・
神と創造物・・・
容姿だけからの判断・見た目と本質・・・
差別や迫害・・・
大きな孤独・・・
自己嫌悪・自己憎悪・・・
存在理由・・・
憎しみと絶望・・・
生と死、自殺・・・

 

例えば・・・
孤独に悩まされ、秋葉原で無差別に人を殺した加藤智大氏・・・
ひどい家庭環境で育った池田小学校事件の宅間守氏・・・

私たちは起きた事件の表層だけを見て犯人を非難しますが、その罪を犯した人の中には、想像を絶する大きな悲しみや絶望があったのかもしれません・・・このフランケンの怪物のように。

http://www.aozora.gr.jp/cards/001176/files/44904_35865.html

 

【言葉】

フランケンにちなみ、「孤独」にまつわる2つの言葉です。

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この世の中で最大の不幸は

貧しさや病ではありません。

誰からも自分は必要とされていない

と感じることです。

 

-マザー・テレサ




この世で一番ひどい苦しみは、孤独だ。

友だちが一人もいなくて、誰一人、自分を愛してくれないことだ。

 

寂しいから何かで癒されようともがくのは止めて、

苦しんでいる誰かを抱きしめてあげよう。

ありったけの愛を込めて、優しいまなざしを投げかけよう。

報酬を求めず、すべてを投げ出して

その人のために全力で尽くしてみよう。

 

そうすると、不思議なことが起こる。

あなたの心にも体にも力がみなぎり、

喜びがあふれてくるんだ。

 

サポートが必要な誰かを見つけてケアすると言うことは、

つまり自分が幸せになることであり、

この世界に平和を作り出す行為でもある。

なぜなら、喜びにあふれた人間が暴力をふるうわけがないからだ。

 

愛と喜びは人々の心から怒りや暴力を消してしまう力を持っている。

僕は、深い思いやりと愛の力で

この社会を根本から変えてしまうつもりなんだ。

 

-パッチ・アダムス

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