メルマガからの転載です。

先週、パッチ・アダムスの言葉を紹介しましたが、もう少し掘り下げて、この方のことを紹介します。(いろいろなサイトからの転載です)

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『この世で一番ひどい苦しみは、孤独だ。
友達がひとりもいなくて、誰一人、自分を愛してくれないこと。』

こう言っているのは、パッチ・アダムスというお医者さんです。
たぶん当たっていると思います。

そしてこうも言っています。

『患者がもっとも切実に求めているものは、共感とコンパッションだ。

心を通い合わせることは、私たちがしてあげられる最高のことである』

この、パッチ・アダムスのいうお医者さんのことは何年か前に映画化されています・・・ご存知の方も多いと思います。

この方は実在の人で、今もご存命なのですが、私が大好きな、ちょっと変わったお医者さんです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%A0%E3%82%B9

 

例えば・・・
末期ガンのお婆さんが
「死ぬまでに一度で良いから、スパゲッティがたくさんのプールで泳ぎたい。子供の頃からの夢なの」と聞いた時、徹夜でスパゲティ風呂を作って一緒に遊んだり・・・
余命幾ばくもない子供たちの病棟に行っては、クラウン(道化)になりきって「笑い」を振りまいた人です。

 

看護学校の頃、精神の授業では、患者さんと接する時、

「(職業的)距離を保つ」・・・「妄想に付き合わない」・・・「のめりこまない・感情移入しない」
そんなふうに習いました。

でも、パッチはちょっと変わっていて、友人のように接し、妄想にも付き合い、感情移入し、患者さんをとことん愛しました。

実はパッチ自身、若い頃、自殺衝動で精神病院に何回も入院しています。
3回目の入院時に同室になった患者は、孤独で自分を責め続ける人で、幻視のリスに襲われるが怖くて、トイレにも行けず、十数年一睡もしたことがない人でした(ルーディといいます)。
その時、彼はははじめて、自分の苦しみを放り出して、ルーディに感情移入して、その苦しみの中に飛び込んでいきました。

何をしたかというと、ルーディと一緒に幻視のリスの大群と戦い、大騒ぎを繰り広げ、そして最後には大笑いしたそうです。
すると、ルーディは十数年ぶりに安心してぐっすりと眠れ、心は喜びで満たされ、心がときほぐれたそうです。

パッチは、その時に次のようなことに気づいたと書いています。

『患者と関わっているときには自分の痛みを感じなくなっていたこと、自分にはここにたくさんの友達がいて、ただ心を開いて彼らの愛を受け取りさえすればよかったのだということ、何よりも患者が自分の人生を救ってくれたのだということ・・・』

やがて彼は、愛の人になりました。
彼にとって、人生には苦しんでいる人を助けることのほかに大切なものは何もなく、人に尽くすことそのものが生きる喜びであり、睡眠はずっと3~4時間でプライベートな時間がなくても、一度も病気になったことがないそうです。

彼は、孤独な人悲しんでいる人、苦しんでいる人を決して人を放っておけない性質であり、そんな人をみつけたらパジャマ姿のままでもすぐに靴をはいて飛び出したと言います。
また、教授たちに、「患者に近づくな。感情移入するな。職業的距離を保て」と言われても、瞳を輝かせて患者さんに話しかけ、微笑みを浮かべ、じっと目を覗き込みました。
患者さんを愛し、友達になり、患者さんに心の安らぎをえることが医療の本質なのだと考えたからでした。

卒業後、仲間たちと一緒に、医師としてアルバイトしながら、一方で無料診療所を開き、12年間で15000人の患者を診たそうです。そのうちの3000人は重度の精神病者で、ほんとうに孤独で、さみしくて、苦しい人たちだったようですが、一度も精神安定剤を出したことがありません。副作用で中枢神経をやられてしまうからですね。

では、その代わりに何をするか・・・
ずっと抱きしめて話を聞くんです。彼自身、11時間もハグしていたことがある、と言います。
この人たちは、ほんとうに孤独でさみしくて、さみしくて、どうしようもない人たちだった。だから、愛と笑いで救おうとしたわけです。

彼は
「子供が痛みを訴えたら、母親はどうしますか? まず抱きしめる。優しく背中をなでたり、愛で応える。これはとても自然なやり方なんだ」
と言っています。

彼のインターン時代に、顔の半分に醜い腫瘍ができて、もう長くない女の子がいました。
本にはこんなことが書かれています。

『「なぜ私の両親はここに来るときいつも泣いているの?私は何をしたというの、そんなに悪い子なの?どうして友達は訪ねて来ないの、病院の人はどうしてさっさと出て行ってしまうの……」
彼女の心はやさしいのに、まわりの人々は彼女を怪物のように扱っていたんだ。

その夜、ぼくは道化の格好で病室に行き、彼女の顔にも道化の化粧をして、病院中を練り歩いた。ぼくは死の床にある人と、みじめな気持ちになるのではなく、生きていることをよろこびたい、お祝いをしたいんだ。』

友人のために、目の前で垂れ流したこともあるそうです。

『ぼくは排泄のコントロールができなくなった友のために、目の前で垂れ流してみせたこともある。化学療法で髪の毛がなくなってしまった友がいると、みんなで坊主頭になって訪ねて行った。黄疸が出て顔が黄色くなったら、みんな揃って顔に緑や黄色のペイントをすればいい。

病気や死は悲しい面がある。でも、だからといって、生きてるかぎり笑えなくなることはない。笑うと楽しくなるのは、死ぬその日だって変わらないのさ。』

 

ところで、パッチたちは、患者から報酬を受け取っていません。だから、医師自らバイトで稼ぐんです

また、パッチはこんなことを言っています

『愛とは降参すること。自分自身を無条件で差し出すこと。
中途半端な腰抜けにはなるな。
人生を丸ごと全部愛してごらん。
その中に飛び込んで、自分をすっかり委ねてしまうのさ。
仕事、自然、子供、恋人、つまり人生のすべてに対して、無心になって飛び込んでいけばいい。
あなたの人生はもっと美しく、大きなものになる。』

世の中で一番困ったときに助けになるのはお金ではなく、愛する心であり、惜しみなく愛を注ぐ友達であること、人生を生きていくにはお金よりも、「だいじょうぶだよ」と背中をさすってくれる人の存在が頼りになるだというのが、彼の信念でした。

苦しみ悲しみのために固く閉ざされた人の心、愛するためにまだ開かれていない心を開くには、ひたすら愛を捧げるよりほかに方法がなく、すべての瞬間をその人のために捧げ、その人のことだけを考えること。
相手の反応をうかがったり予測したり報酬を期待してしまったら、相手の心のバリケードを壊すことはできない、と言っています。

精神を病んでいる人は、ひとり残らず愛の問題を抱え、愛を求めています。
彼らに大切なのは、愛する人に強制せず、価値を押しつけず、ただいつも愛してくれ、何をしたとしても、「あなたがあなただから」それでいいと許してくれ、「あなたがあなた自身であること」を大切にしてくれる人(親・恋人・友達・魂の友)なのだそうです。

また、パッチはいつも明るく照らす太陽のような存在ですが、死ぬほど苦しいことも少なくありません。実際、泣くこともたくさんあります。
彼は講演でこんなことを言っています。

「患者の前で泣くのはプロではないか?」それは、男社会が自分の内側をさらけないための方便。自分も、たくさんたくさん泣く。
クラウニングに訪ねた世界各地の紛争地や難民キャンプで、何千人もの子どもが飢餓で死んでいくのを目の当たりにした(声が乱れ、泣く…)。
すぐ後に処刑される3人に、直前に抱きしめ深くかかわったこともある。
クラウニングのときは、ひとをエンターテインする、笑わせる、幸せな気持ちにさせるのが目的なので、泣かないことにコミットしている。』

他にも、たとえば、友人の医師を患者によって殺された時が最悪でした。(映画では恋人でした)
「自分は白人で頭がとても良いから、すべてを支配する。その他の人間はルールに従わないといけない」と思い込んでる精神病患者。この男はだれかれかまわずつかまえては、「殺してやる!」と病院のまわりをうろついていました。
それでパッチは、ルイスに「しばらく、彼を連れてこないで欲しい」と頼むんですが、逆に、このルイスが刺されて死んでしまいます。
パッチは立ち直れないほどの深い悲しみに沈みます。

「神様、なにか印をお示しください。でなければ、ボクは悲しくて死んでしまいます」

地面に崩れ落ちて泣いていると、目の前に蝶が一匹飛んできます。映画にもありましたね。
そして、蝶はじっとパッチの目をのぞき込んでます。永遠の長さに感じられた、と言いますが、ものの5分くらいのものでしょう。それから、ずっと肩に止まったまま。
その時、パッチはルイスのジャケットの背中に蝶が描かれていたことを思い出します。

「そうか。すべてはうまくいくよと言うために、ルイスがボクを訪ねてきてくれたんだ。
もし、ルイスの死で診療をストップしてしまったら、彼はボクに蹴りを食らわすだろうな」

それで彼は再び医者として復帰していきます。

人を愛し人生を愛することこそが彼の財産であり、彼の人生には「愛するということ」以外には何もありません。
幸せになるためには、人を愛し、人生を愛すること。人間の本質は、人を助け惜しみなく愛を与えること、それ以外には何もないのだそうです。

また、パッチは余命告知は絶対にしません。

「だって、余命1ヶ月といったって、半年生きるかもしれない。そんな誰にもはっきりとわからないことは言わない。それより、いまが大事。生きているということが大事。だから、普段から死について患者と話し合っている。死ぬまでは生きているんだから、それまでは笑って生きるんだ」

 

看護学校時代、毎日のように見ていた動画です(↓)

 

蛇足ながら、彼のホロスコープを載せておきます。
レーティングはAです。
http://www.astro.com/astro-databank/Adams,_Patch
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6室に3吉星の影響があります(水星・金星在住と、木星のアスペクト)
6Lは5Hで、ヴァルゴッタマです。木星が10室です。
やはり、奉仕の人でしょうか・・・^^

ナヴァムシャも美しいです。
2-6星座交換、6Lの木星と9Lの水星が2室で同居。
月・10L→8Hで高揚、生命に関するお仕事。これが、上記の6L木星と9L水星とアスペクト。スーリヤグル、ガジャケーサリー、ラージャヨガも形成。
生命・奉仕・病気・精神性が非常に良い状態でお仕事に加わります。

 

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