【1.ジャイミニ占星術を使った総合鑑定例

ジャイミニやチャラダシャーを使った総合鑑定です。

ラオ先生の「Jaimini’s Chara Dasha–My Approach」というテキストから「マハトマ・ガンジー」を引用して訳しています。
結婚、教育、仕事、成功、苦難、死など、時期ごとに総合的に鑑定しています。

こちらはネットに落ちています。
http://shenjiva.com/Vedic/SP-jaminicharadasaknraoBW1.pdf

ネットに落ちているものの翻訳なので、特に問題ないかと思いますが、清水先生からクレームが来たら消しますm(__)m

 

〔鑑定例:マハトマ・ガンジー〕

今日は、インド建国の父と呼ばれる、マハトマ・ガンジーです。
本名はモーハンダース・カラムチャンド・ガーンディーです。
マハトマは敬称で、「マハー:偉大な・大きな」、「アートマ:魂・真我」を示します。

ガンジーは非暴力主義を貫き、イギリスの圧政に対抗し、独立を目指しました。
インドとパキスタンが分離独立する前後、宗教間の争いが激しさを増しますが、お互いの宗教の融和を訴えたガンジーは、ヒンズー教の原理主義者に殺害されてます。

詳しくはこちらを。

〔マハトマ・ガンジーのホロスコープ〕

〔チャラダシャー〕

Maha Dasas:
Chara dasa of K.N.Rao (modified version of a phalita rasi dasa):

Li: 1869-10-02 – 1881-10-02
Sc: 1881-10-02 – 1892-10-02
Sg: 1892-10-02 – 1896-10-02
Cp: 1896-10-02 – 1898-10-02
Aq: 1898-10-02 – 1905-10-03
Pi: 1905-10-03 – 1916-10-03
Ar: 1916-10-03 – 1922-10-03
Ta: 1922-10-03 – 1927-10-04
Ge: 1927-10-04 – 1931-10-04
Cn: 1931-10-04 – 1943-10-04
Le: 1943-10-04 – 1954-10-04
Vi: 1954-10-04 – 1965-10-03

 

〔天秤座期(1869~1881)〕

この時期は初等教育の時期です。
しかしながら、子供時代における結婚をしています(←インドの風習?)
ダラカーラカの水星は、ラグナの天秤座に位置し、この時期に結婚しました。

また、ウパパダは蠍座であり、DKNも蠍座をアスペクトしています。
蠍座期は13歳から始まりました。

 

〔蠍座期(1991~1892)〕

彼は13歳で結婚しました。(日時は不明)。DKNのアスペクトととウパパダはこの蠍座にあります。

また、ウパパダは12室(海外)のパダでありますが、彼はロンドンに行き、法律を学びます。これはPK(高等教育)の土星が、法を示す星である木星にアスペクトされていることからわかります。

ダルマと師の星である木星と、蠍座から9室目に在住するAKからアスペクトされる蠍座のダシャー期は、彼にインドの聖典の偉大さに気づかせ、生涯にわたりバガヴァッド・ギーターにインスピレイションを受けることになります。彼は多くの宗教を学びますが、蠍座から9室目にラーフとAKとがあることは逆の効果を示します。彼は1891年に西洋諸国のライフスタイルに大変毒されて、イギリスから帰ってきます。

●父親の死
父親のカラムチャンド・ガンジーが1885年に亡くなった後、経済的な問題に直面しました。これは、蠍座-蟹座期に起こっています。蟹座にはAKの月がありますが、AKの時期は大きな変化と問題が生じます。また蟹座から見るとGKの太陽は、父親を示す9室をアスペクトしています。

●子供
また、この蠍座にはPKがあり、彼は4人の息子の父親になります。彼らの生まれた日はこの星座のダシャーに見ることができます。

長男:ハリアール・ガンジー
1888年生まれ:蠍座-牡羊座期
蠍座はPKの土星が在住し、子供の象意のカラカである木星のアスペクトがあります。アンタルダシャーの牡羊座はPKのアスペクトがあり、この時期にガンジーの最初の子供が生まれています。

次男:マニラール・ガンジー
1892年生まれ:射手座-蠍座期
射手座からみて5室目(牡羊座)には、PKのアスペクトがあります。アンタルダシャーの蠍座にはPKが存在します。
マニラール・ガンジーについては以下を参照して下さい。なかなか良い話です。
http://plaza.rakuten.co.jp/jifuku/diary/200709220004/

三男:ラダムス・ガンジー
1898年生まれ:山羊座-牡羊座期
山羊座、牡羊座はPKのアスペクトがあります。この時期に3人目の息子が生まれました。

四男:デヴァダス・ガンジー
1900年生まれ:水瓶座-牡牛座期(または水瓶座-双子座期)
サプタムシャの双子座はPKにアスペクトされています(←されてないと思うのだが・・・)


〔射手座期(1892~1896)〕

射手座から見ると、AmKの木星は12室の蠍座をアスペクトし、またAKとラーフもこの12室をアスペクトしています。
しかし、AmKは蠍座から6室にあるため、この時期にもがき苦しむことになりました。
しばらくしてダシャーが変わり、ラーフのアスペクトがあるため、南アフリカのコネクションのムスリムの友人が助けてくれます。

射手座から見て、GKの太陽は10室にあります。社会的に苦しむ時期です。ガンジーは人種差別主義のイギリス人に苦しみました。
ガンジーはそのイギリス人に、ファーストクラスの列車から追い出されたのをきっかけに、人種差別に対して法的権利を擁護する活動に従事するようになります。
彼は南アフリカで投獄もされました。

射手座から見ると、努力・勇気・元気を示す3室には、AK、AmK、BK、MK、DKなどの多くのカラカのアスペクトがあります。
これは白人に対して戦う武器としての真実(サティア・グラハ)に導くことになります・・・最初に南アフリカで、後にインドで。

 

〔山羊座期(1896~1898)〕

この時期はGKの太陽が3室の魚座をアスペクトすることになり、彼のもがき・苦しみは続くことになります。


〔水瓶座期(1898~1905)〕

彼の戦いと、彼の書いた書物、投獄は、世界的に広く関心事項になりました
水瓶座から見て10室にはAKとAmKのアスペクトがあります。社会的に成功する時期です。
世界が知るようになったのは、ガンジーの畏怖すべき人格・パーソナリティでした。

また、この時期は多くのカラカがアスペクトし、強い内省の時期となりました。彼の中で眠っていたヨギは強く目覚め、若いころの肉食・タバコやお金の盗みについて、深く懺悔しました。彼のラグナにおいて、人を戒めるGKがなく、火星と金星の緊密な同居をしていることは、彼の若いころに制御不能な性的な情熱を引き起こしました。

第5室のプラチャハラ※は罪深い「モーハンダス」から、マハートマへと開花させました。

※パタンジャリのアシュタンガ・ヨガにおける第五ステージ。自分の心を制御し、精神的な追求を乱すことを許さない。

 

〔魚座期(1905~1916)〕

この時期、ダルマとAmKの星である木星と、AKの月が両方9室にアスペクトして、彼をブラフマチャリヤ(禁欲求道者)へと変化させました。彼はセックスをしなくなり、国際的なセンスを持ち、偉大なリーダー性を発揮し始めました。彼はインドの政治的なダルマの師(グル)となり、インドの自由のための武器として「真実(サティヤ)」と「非暴力(アヒムサ)」をもって戦うことにより、世界的に大きな名声を得ました。

このダシャーの終わりに近づくにつれ、彼はインドに戻り、真実と非暴力という武器を持って戦うことを決めました。
魚座はモクシャの星座であり、そのダシャー期は、モーハンダス・カラムチャンドを世界が知るマハートマへと変化させました。

 

〔牡羊座期(1916~1922年)〕

この星座はAmKがあり、この時期にガンジーは、アマチャ(←大臣)の意味する通り、インドの政治家になりました。
ガンジーとカストゥルバ(←嫁の名)はインドに着き、期待していなかった大歓迎を受けました。ガンジーはその自分の名声に気づいていませんでした。彼はインドに着いたと同時に政治的なリーダーになりました。


〔牡牛座期(1922~1927)〕

AK、AmKを含む多くのカラカが牡牛座から10室目(水瓶座)にアスペクトしています。マハトマ・ガンジーは力強いリーダーになりました。
アメリカのジャーナリストのルイス・フィッシャーは、「Inside Asia」の中で、「イギリスの統治者は、マハトマ・ガンジーが指を振りさえすればイギリス領インド帝国が崩壊するほど強力になったことに気がついていなかった。」と書いています。

 

〔双子座期(1927~1931)〕

マハトマ・ガンジーは同様の多くのリーダーを生み出しました。しかし。双子座から10室目をGKがアスペクトしているため、この期間に多くの敵を作りました(Mohd Ali Jinnah や彼のイスラム同盟、裏切り者の Mohd Iqbal など)。特にMohd Iqbal はパキスタンの提案者になりました。


〔蟹座期(1931~1943)〕

このAKが入っているこのダシャー期は、大きな試練、挑戦、上昇と下降、栄光と失墜の時期となります。これは近代史において、国家が分裂するときには避けられません。

ここで特筆すべきは、クイット・インディア運動(←イギリスはインドから出ていけ運動)は1942年8月9日からスタートしました。蟹座-獅子座期であり、獅子座から見ると、ラーフ、火星、金星、月、水星が10室にアスペクトします。インドの自由への運動はピークに達します。

 

〔獅子座期(1943~1954)〕

天秤座にあるDKの水星と山羊座のDKNはこの獅子座にアスペクトしています。
妻のカストゥルバ・ガンジーは1944.2.22に亡くなりました。

10室目の火星を含む多くのカラカによるアスペクトのある山羊座のアンタルダシャーの時期に、インドは、ヒンディーとムスリム間の暴動と人類史上最大ともいえる多くの難民を生み出し分裂しました。

獅子座-山羊座-牡羊座期に、インド建国の父は撃たれて亡くなりました・・・最悪なことに、マハーダシャーの獅子座はDKとDNKのアスペクトを受け、アンタルダシャーの山羊座はDNKであり、プラティアンタルダシャーの牡羊座はDKが7室あります。

この時、私(←ラオ先生)は10代の若者であり、このニュースが私たちに報じられると、父は卒倒しました。
私たちはその夜は断食し、泣きました。(以下、回想なので省略します。)

最後にアインシュタインのガンジーに対する言葉を引用します。

時代がめぐれば、このような人が、かつて血と肉の通った人間として、この大地を歩いていたということが信じられなくなるだろう。

-アインシュタイン

 

ひとまず、ジャイミニ系は終了いたしますm(_)m

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