「マハーラスパティは一体誰か?」


ある日、マハーラスパティという者が
シルディ・サイババの近くにいて働いていた。

イスラム教徒たちは
ヒンドゥー僧である彼がババの近くにいることに反対で、
棒をもってくるとマハーラスパティを叩きはじめた。
叩かれる度に、
マハーラスパティは「ババ、ババ」と叫んだ。


彼はついに倒れ、
そこにサイババがやってきた。

イスラム教徒がサイババを礼拝しようとして見ると
彼は体中血だらけだった。

一体誰に叩かれたのかと聞くイスラム教徒に対し
サイババは答えた。

「おまえたちがわたしを叩いた。
おまえたちは、一方ではわたしを崇め、
一方ではわたしを叩いたのだ」

「私たちは、マハーラスパティを叩いただけです」

そう言うイスラム教徒に対し、
サイババは答えた。

「マハーラスパティは一体誰か? 
彼はわたしと一体であり、
それゆえに、彼の苦しみはみな、
わたしが引き受けるのだ」

サイババはさらにこう言った。

「子供たちよ。
おまえたちはみな
一人の母から生まれた兄弟なのだ」



― 「真実のサイババ」青山圭秀 著 ―

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