ティティは月の暦・月の相・月の満ち欠けです。日本でも15夜のお月様などと言いますね。それに似ています。
全部で30 のティティがあり、太陽と月のお互いの角度で測られ、1つのティティあたり12度の角度を持ちます。
ティティは新月の翌日から順番を数え始め、(t1)〜(t30)の番号をつけています。(t8)と(t23)は半月に当たります。
ティティにはそれぞれ下の表のような名前があります。『満月に向かって満ちていく月』はシュクラ・パクシャ(=満ちていく月・白分)といい、『新月に向かって欠けていく月』はクリシュ・パクシャナ(=欠けていく月・黒分)と言います。頭にS、Kをつけて表します。例えば、S.ナヴァミ(t9)は、新月の翌日から9番目で、満ちていく月です。また、K.サプタミ(t22)は新月の翌日から22番目で、欠けていく月です。
異なるティティの下で生まれた人は異なる特性を持ちます。例えば、満月(poornima)に生まれた人は、新月(amavasya)に生まれた人より月の強い特性を持つでしょう。また、ティティにはそれぞれ独立した惑星の君主があります。
番号 |
テイテイ名 |
ティティの性質 |
吉凶 |
t1,t16 |
プラティハータ |
与える |
○ |
t2,t17 |
ドヴィティーヤ |
幸運な |
○ |
t3,t18 |
トリティーヤ |
強烈な |
× |
t4,t19 |
チャトゥルティ |
残酷な |
× |
t5,t20 |
パンチャミ |
成功した |
○ |
t6,t21 |
シャシュティ |
すばらしい |
○ |
t7,t22 |
サプタミ |
友好的な |
○ |
t8,t23 |
アシュタミ |
矛盾した |
× |
t9,t24 |
ナヴァミ |
猛烈な |
△ |
t10,t25 |
ダシャミ |
温和な |
◎ |
t11,t26 |
エーカーダシ |
至福の |
△ |
t12,t27 |
トゥウァーダシ |
すばらしい |
○ |
t13,t28 |
トウラヨーダシ |
戦いに勝つ |
× |
t14,t29 |
チャトゥルダシ |
猛烈な |
× |
t15, |
プールニマー |
温和な |
△ |
t30, |
アマーヴァースヤ |
祖先の |
× |
・アシュタミは、半月なのでどっちつかずの中途半端ではっきりしない状態になります。大きな決断はしない方が良い時期です。
・プールニマ(満月)の日は気分が高揚し、気が大きくなり、出来ない約束をしてしまう傾向があります。
・アマーヴァースヤ(新月)は気が塞ぎ気味で、消極的になり易いです。物事を始めたり、植物の種をまくには適していると言われます。
・ナヴァミは旅行には良くないので、旅行に出かけるときは避けたほうが無難です。
・日食や月食の日は、人の健康面や精神面が影響を受けると考えられます。そのため、日食や月食が見られる場合は、日食や月食の始まる時間の前までに食事などを済ませて、日食や月食が見られる時間は、瞑想や、マントラを唱えるのが良いとされています。
・エーカーダシ(新月の翌日から11日目の(t11)や満月の翌日から11日目の(t26))は、インドの神様の中で「維持の神様」のヴィシュヌ神に祈るために最も良い日とされ、人によっては断食や瞑想をします。インドのお寺では、儀式の日は必ず食事を作って神様に捧げますが、エーカーダシの日は、断食のため食事を作らないので、儀式も行われません。断食をしたい場合はこの日が向いています。