分害図とは、各星座(室)を特定の数値で割って作る、鑑定の補助として使うホロスコープのことです。ラーシの他に、ホーラー、ドレッカナなど、全部で16種類の分割図を使用します。各分割図は特定のテーマを見るために使われ、鑑定の際に重要な役割をします。下記の表に各分割図の対応するテーマを示します。 (西洋占星術はインド占星術から分割図(ハーモニクス)を取り入れましたが、機能していません。)
分割図 | 分割数 | 1分割の度数 | 主要なテーマ |
ラーシチャート | 1 | 30° | 人生全般 |
ホーラチャート | 2 | 15° | 財運 |
ドレッカナチャート | 3 | 10° | 健康、兄弟 |
チャトゥルシャムシャチャート | 4 | 07°30′ | 財運、不動産 |
シャプタムシャーチャート | 7 | 14,17′ | 子供 |
ナヴァムシャチャート | 9 | 03°20′ | 結婚、晩年 |
ダシャムシャチャート | 10 | 03° | 仕事 |
ドゥヴァダシャムチャート | 12 | 02°30′ | 両親 |
ショダシャムシャチャート | 16 | 01°52′ | 乗り物運 |
ヴィムシャムシャチャート | 20 | 01°30′ | 宗教性 |
分割図で最も重要なのがナヴァムシャチャート(D9)です。
本を読むと、ナヴァムシャは「晩年」「恋愛・結婚運」「潜在意識」を示すと書かれています。
学び始めの頃は、「晩年と結婚?潜在意識?全然意味が違うじゃん!」とか思っていました。
「どういう意味?共通点はないの?」と思っていましたが、どこかにこんな説明がありました。
ナヴァムシャは「過去のカルマの果実(結果)を示す」
これが基本です。
そして・・・
「そのカルマの果実の最たるものが結婚である」
ということです。
従って、ナヴァムシャは恋愛系を示すことになるのです。
またカルマの果実として実るのは、歳をとってからが多いから、「晩年」を示すことになり、そのカルマを実らせる物として、「潜在意識、意識の奥に潜む物」なのです。
これで、共通点がないと思われた「晩年」「恋愛・結婚運」「潜在意識」が、カルマの果実ということで理解できます。
「晩年」というのは、そのカルマの芽吹くのが晩年の傾向があるだけで、何歳かは決まっていません。早くに受け取る人もいるでしょう(だから、ラーシと同様に一般事項についても検討ができる)。
特に結婚系に関しては、それ自体がカルマの果実なんで、時期は関係ありません。直接恋愛系を見れます。
ナヴァムシャがなぜ大事かと言うと、それがその人のカルマの蓄積した物だからです。
ラーシがある星が良くても、ナヴァムシャで減衰していると良くないといわれるのは、カルマの影響で潜在的に傷ついており、それはカルマの悪影響は必ず芽吹くからです。
その逆に、ラーシが悪くても、ナヴァムシャが良ければ救いがあるというのは、よいカルマは必ずその良い果実を実らすからだと思います。
ナヴァムシャは無視されるべきではないとか、ナヴァムシャを見ないと本当のことは分からないといわれるのはそのためです。
単なる「晩年」を示すチャートではないということです。