Topic　２では、月の位置からジャンマ・ナクシャトラが決まり、その支配星を起点にヴィムショッタリ・ダシャーが順次推移することを理解しました。

ヴィムショッタリ・ダシャーは、サイクルが入れ子式に何重にもなっています。つまり、たとえば金星期の中にも、9つの惑星の時期があり、順に、金星／金星期、金星／太陽期、金星／月期、金星／火星期、金星／ラーフ期、金星／木星期、金星／土星期、金星／水星期、金星／ケートゥ期という具合に細分化されます。

金星／金星期はさらに9つの時期に細分化され、順に、金星／金星／金星期、金星／金星／太陽期、金星／金星／月期、金星／金星／火星期、金星／金星／ラーフ期、金星／金星／木星期、金星／金星／土星期、金星／金星／水星期、金星／金星／ケートゥ期となります。

もっとも大きなサイクルは120年周期で、マハー・ダシャーと呼びます。その次のレベルのダシャーは、アンタル・ダシャーと呼びます。3番目のレベルのダシャーは、プラティアンタル・ダシャーです。（「ラオ先生のやさしいインド占星術」61〜62ページ参照）。

よほど出生時刻が正確でない限りは、3つのレベルまでしか考慮しません。

レベル２：　アンタル・ダシャー

マハー・ダシャーは、最低でも6年間、長い場合には20年間続きます。長期的な運気を見るのに適しますが、中・短期的な運気を見るには粗すぎます。アンタル・ダシャーは、マハー・ダシャーが暗示する傾向をさらに絞り込むのに使われ、中・短期的な視点で未来を予測するのに使われます。

レベル２：　プラティアンタル・ダシャー

プラティアンタル・ダシャーは、アンタル・ダシャーによって示されるイベントの正確なタイミングを知るのに使われます。しかしこのレベルのダシャーが使えるためには、出生時刻がある程度正確でなければなりません。



レベル３までのダシャーの例を示します。木星／木星／火星期は1971年5月26日から始まり、そして間もなく、木星／木星／ラーフ期は1971年7月11日から始まると読み取れます。