いろいろご批判がある漫画版マハーバーラタですが・・・

こちらはいろんな本やネット情報を元に描いていますが、媒体によって内容がいまいちバラバラです。(※これまでネットと「インド神話物語 マハーバーラタ」という本をメインにしてましたが、どちらも結構いい加減です)

匿名さんもコメントで言っていましたが、こんなエロ漫画のような展開ではなく、甘く、崇高なときめきがあるような話の方が良いというご意見でした。
原作があり、それを尊重しなければいけませんので、勝手に全く違う話を作るわけにはいきませんが、調べれば、もっと良い話に変えられるのではとの期待がありました。また、パラシャラ仙は、インド占星術的にも創始者みたいな感じで、尊敬している人が多いので、良く調べればパラシャラ仙の名誉回復できないかと期待して原典を読んでみました。

サティヤヴァティに関する記述は、「マハーバーラタ」、「デーヴィ・バガヴァタ・プラーナ」、「ハリヴァンサ」にあるそうです。

まず、村上勝彦訳の「原典訳 マハーバーラタ」を購入してチェック、
あとネットから「デーヴィ・バガヴァタ・プラーナ」の英訳原典を、Google翻訳にかけて、読んでみました。
また、「ハリヴァンサ」はネットにあったけど、どこに書いてあるか、分かりませんでした。

そうしたら、原典はもっとエロ親父でした・・・

パラシャラは漫画で描いたより情熱的というか、強引というか、発情しているというか・・・
なんとか説得して回避しようとするサティヤヴァティに、強引に何度も迫る感じです。
若い女性をナンパしている感じですね(^^;

以下に原典訳を乗せますm(__)m

 


「原典訳 マハーバーラタ Ⅰ」(村上勝彦 訳)による記述

「サティヤヴァティの秘密(第97~99章)」より引用

するとサティヤヴァティは、ためらいがちな声で、恥じらいつつ微笑んで、ビーシュマに言った。

「強力なビーシュマよ、あなたの言ったことは正しい。あなたを信頼して、また一族の存続のために申し上げます。
あなたに言わないわけには行きません。
このような火急の場合ですから、我々の一族において、まさにあなたは法であり、真実であり、最高の寄る辺です。
それ故、私の話を聞いて、すぐに善後策を講じてください。

私の徳性ある父は舟を持っていました。私は思春期に達して間もないころ、ある日その舟に乗っていました。
その時、法を持する者たちの最高者である、賢明な大仙パラーシャラが、ヤムナー川を渡ろうとして舟のところにやって来ました。

ヤムナーを渡っている時、その最高の聖者は、愛欲にかられ、私に近づいて機嫌を取りながら、色々と甘い言葉を述べました。
私は父を恐れつつも、彼の呪詛を恐れ、容易には得がたい願いをかなえてやると言われ、彼を拒絶することができなかったのです。

彼はまず視界を闘でおおってから、舟の上にいる処女の私を、その威力によって圧倒してものにしました。

以前、私にはひどい魚の悪臭がありましたが、その聖者はそれを除いて、このようなよい香りを授けてくれました。
それから、その聖者は私に告げました。『お前の胎児をこの川の洲に生み落した後は、お前は処女にもどるであろう』と。

こうして、パラーシャラの息子である大仙、あの偉大な行者が生まれたのです。

処女である私の息子は、かつて、ドゥヴァイパーヤナと呼ばれました。

その聖仙は、苦行の力によリヴェーダ聖典を四種に分離してから、世にヴィヤーサと呼ばれるようになりました。
また、色が黒かったことから、クリシュナと呼ばれました。

彼は真実を語り、寂静に専念し、苦行を積み、罪過を焼き尽くしています。
私とあなたに指令されれば、彼はきっとあなたの弟に田地(夫人)にすばらしい息子を生ませるでしょう。

彼は私に申しました。『何か必要なことがあうたら私を想い起こして下さい』と。

ビーシュマよ、もしあなたが望むなら、私は彼を想い起こします。
あなたが承知すれば、ビーシュマよ、きっとあの大苦行者は、ヴィチトラヴィーリヤの田地に息子を生ませるでしょう。」

 


「デーヴィ・バガヴァタ・プラーナ」による記述

「第二章 ヴィヤーサ•デーヴァの誕⽣について」より引用

1-10. ある時、⾮常に精⼒的なムニ•パラシャラが巡礼に出かけ、ヤムナー川のほとりに到着しました。
そこで、⾷事をしていた信⼼深い漁師にこう語りかけました。

「漁師よ!私をあなたの船に乗せて、川の向こう岸まで運んでください。」

これを聞いた漁師は美しい娘マツィヤガンダに⾔いました。

「ああ、美しく微笑んでいる⼈よ!この修⾏僧は川を渡ろうとしているのです。
ですから船に乗って向こう岸まで運んであげてください。」

⽗にこう命じられて、⾮常に美しいヴァス娘マツヤガンダはムニが座る船を操縦し始めた。
こうして船がヤムナ川の⽔⾯を滑っていると、ムニのパラシャラは美しい⽬をした⼄⼥マツヤガンダを⾒て、まるで偉⼤な運命に導かれているかのように彼⼥に夢中になった。
彼は若さと美しさに満ちたマツヤガンダを満喫したいと思い、右⼿で彼⼥の左⼿をつかんだ。
⻘い⾊のマツヤは横⽬で微笑みながら次のように語った。

「ダルマを知る者よ!キューピッドの⽮に刺されて、あなたは何をするつもりですか?
あなたが今望んでいることは、あなたの家系やシャーストラ(経典)の学習に値するものですか、それともタパスヤ(修行)に値するものですか。
ご自分のしていることを⾒てください、あなたはヴァシュシュタの家系に⽣まれ、良い性格の⼈として知られているのですよ。」

「ああ、最⾼のバラモンたちよ!この世で⼈間としての⽣を得ることは⾮常に稀なことであると、あなた⽅はよくご存じです。
そして、それ以上に、私の知る限り、バラモンの⾝分を得ることは特に困難です。」

11-14.「 ああ、バラモンの王⼦よ!あなたは、その家柄、徳、そしてヴェーダやその他のシャーストラにおける学識において、最も優れ、ダルマに精通しておられます。
それなのに、私の体中に⿂のような悪臭が漂っているのを⾒ていながら、どうしてアーリヤにふさわしくないこのような⾏為をなさるのですか。
ああ、揺るぎない理解⼒を持つ者よ!ああ、⼆度⽣まれる者の中で最⾼の者よ!私の体に何の吉兆を⾒て、私のために激情に駆られ、私の⼿を掴んで私を楽しもうとされたのですか?
なぜあなたは独⾃のダルマを得たのですか?」

こう⾔いながら、マツヤガンダは⼼の中で思いました。

「ああ!このバラモンは私を楽しもうと頭がおかしくなったに違いない。
この船で私を楽しもうとしているうちに、きっと今にも溺れてしまうだろう。
彼の⼼はキューピッドの⽮で激しく動揺しており、誰も彼の意志に逆らうことはできないようだ。」

こう考えながら、マツヤガンダは再びムニに⾔いました。

「おお、幸運な⽅よ!我慢してください!
まずはあなたを向こう岸に連れて⾏きましょう。それからあなたの好きなようにしてください。」

15-19. このもっともな⾔葉を聞いて、ムニは彼⼥の⼿を放し、ボートに乗り、ゆっくりと川の向こう岸に降りていった。
しかし、ムニは再び激しく情熱的になり、マツヤガンダを捕らえた。

そのとき、若い⼥性は⾝震いしながらパラシャラに⾔った。

「ああ、最も優れたムニたちよ! 同じようなタイプの男性と⼥性の間の性交が幸福と安らぎをもたらすことを、あなたはよく知っています。
しかし、私の体からひどい臭いが漂っています。あなたはこれを感じませんか? 」

このように話しかけると、パラシャラはマツヤガンダから1ヨージャナ(8マイル)の距離まで麝⾹のような⽢い⾹りを放ち、彼⼥の体は⾮常に愛らしく美しくなり、激しく情熱的になり、再び彼⼥の右⼿を捕らえた。

20-34. すると、縁起のいいサティヤヴァティーは、彼⼥を楽しもうとしているパラシャラ•ムニに語りかけ、決意してこう⾔った。

「ムニよ! ⾒よ! 皆が私たちを⾒ています。私の⽗もヤムナー川のほとりにいます。
ですから、ムニよ! この獣のような⾏為は夜まで待ってください。
そうでないと、私はひどく不満⾜になります。
賢者は、昼間に性交を⾏うことは⼤罪であるとし、男性にとって性交に最適な時間は昼間ではなく夜であると定めています。

多くの⼈々の⽬がこちらに向けられれば向けられるほど、なおさらです。
ですから、賢明なる者よ!しばらく情熱を抑えなさい。世間から宣告される⾮難は恐ろしいのですから。」

この理にかなった⾔葉を聞いた寛容な⼼を持つパラシャラは、タパスヤの影響で濃い霧を作り出し、ヤムナ川の両岸を暗闇で覆いました。
するとマツィヤガンダはムニに優しく⾔いました。

「おお、最も優れたドヴィジャたちよ!私はまだ結婚していません。今は娘です。
あなたは私を楽しんだ後、去ってしまいます。あなたの精液は無駄ではありません。ブラフマンよ!
私の運命はどうなるのでしょうか?もし今妊娠していたら、⽗に何と⾔えばいいのでしょうか?そして、私の将来はどうなるのでしょうか?
私を楽しんだ後、あなたが去るのは間違いありません。その後、私はどうすればいいのでしょうか。教えてください。」

マツィヤガンダのこの⾔葉を聞いて、パラシャラは⾔いました。

「愛しい⼈よ!私の楽しい義務を果たした後、あなたは今のように少⼥のままです。
しかし、臆病者よ!あなたが望むどんな恩恵でも私に求めてください。私はそれをあなたに与えましょう。」

するとサティヤヴァティーは⾔いました。

「最⾼のブラフマンよ、名誉を与えてくださる⽅よ!これらのことを私に与えてください。
私の⽗と⺟がこの出来事について何も知らず、私の処⼥が以前と同じようになりますように。
また、あなたのような並外れて強⼒で精⼒的な息⼦が私に⽣まれますように。
この良い⾹りが常に私の体に残り続け、私の若さと美しさが新鮮であり続け、ますます増していきますように。」

これを聞いたパラシャラは⾔いました。

「美しい⼈よ! ナーラーヤナの⾎を引くあなたに、清らかで神聖な息⼦が⽣まれるでしょう。
その⼦の名は三界に轟くでしょう。美しい⼈よ! 私の⼼がこれほどまでに情熱に燃えたのは初めてです。
なぜこれほどまでにあなたに夢中になったのか、私にはわかりません。
私はアプサラスの⽐類なき美しさを⾒てきましたが、決して忍耐を失ったことはありませんでした。
しかし、あなたを⾒ると、惹かれてしまいました。これは神の導きに違いありません。
これには何か神秘的な原因があるに違いありません。
しかし、運命はすべての⼈に避けられません。 そうでなければ、あなたはこんなにも悪臭を放っているでしょう。
なぜ私があなたの姿に魅了されなければならないのでしょう?
美しい⼈よ! あなたの息⼦は三界に名を馳せ、プラーナを編纂し、ヴェーダを細分化するでしょう。」

こう⾔って、ムニ•パラシャラはマツヤガンダを楽しみ、マツヤガンダはすっかり従順になり、ヤムナー川で沐浴した後、すぐに⽴ち去りました。

⼀⽅、貞淑なサティヤヴァティーもまた妊娠し、ヤムナー島ですぐに美しい息⼦を出産しました。
まるで第⼆のカーマデーヴァ、愛の神カーマデーヴァのようでした。

⾮常に激しく⾮常に強⼒なその息⼦は、⽣まれるやいなや、⼼をタパスヤ(修⾏)に捧げ、⾃分の⺟サティヤヴァティーにこのように語った。

「おお、⺟よ! さあ、あなたがお好きなところへ⾏きなさい。私もタパスヤ(修⾏)をしに⾏きます。
とても幸運な⼈よ、あなたが私を思い出せば、すぐに私はあなたのところに⾏きます。
おお、⺟よ! あなたがどんな⾯倒な義務を負うときでも、私を思い出してください。
そうすれば、すぐにあなたのところに参ります。
あなたにすべての幸運がありますように。

今、私は⾏きます。
すべての煩いを避けて、幸せに暮らしてください。」

こう⾔って、ヴャーサデーヴァは出て⾏った。

マツヤガンダもまた、⽗のもとへ帰って⾏った。ヴャーサは、サティヤヴァティーがドヴィパの島で産んだことから、ドヴァイパーヤン(島⽣まれ、ドヴィパ)とも呼ばれ、ヴィシュヌの部分から⽣まれたため、⽣まれるとすぐに成⻑した。

ムニ•ドヴァイパーヤナは、すべてのティルタ(成就期)で沐浴を⾏い、最⾼の苦⾏を修⾏しました。

こうして、ドヴァイパーヤナ•ヴィヤーサはサティヤヴァティーの胎内にパラシャラから⽣まれました。
カリユガの到来を予⾒した彼は、ヴェーダの樹を多くのシャーハ(枝)で飾りました。
彼がヴェーダを多くのシャーハ(枝)で拡張したため、彼はヴェーダ•ヴィヤーサとも呼ばれています。
彼は18のプラーナ、サンヒター、そして優れたマハーバーラタを著し、ヴェーダを細分化し、弟⼦であるスマントゥ、ジャイミニ、パイラ、ヴァイシャンパヤン、アシタ、デーヴァラ、そして息⼦のシュカにそれらを学ばせました。

スータは⾔った。

「ああ、ムニたちよ!私はサティヤヴァティーの息⼦である聖なるヴィヤーサの誕⽣とそのすべての原因について、あなたに説明した。

ああ、ムニたちよ!彼の誕⽣について、⼼に疑念を抱かないように。
偉⼤な⼈々やムニの⽣涯については、常に良いことだけを取り上げるのが賢明だからだ。

サティヤヴァティーが⿂から⽣まれ、最初にパラシャラと、そしてサンタヌと結ばれたのは、何か驚くべき神秘的な原因があるに違いない。
そうでなければ、ムニであるパラシャラがそれほどまでに激情に駆られ、ひどく⾮難されるべき⾏為を犯して卑劣な⼈間のように振舞ったことを、どのように説明できるだろうか?

今、ヴィヤーサ•デーヴァの素晴らしい誕⽣物語が、すべての出来事とともに語られ、⼤いなる神秘に包まれている。
この聖なる物語を聞く者は、罪から解放され、困難に陥ることなく、常に安らかに眠ることができるだろう。

幸あれ。

こうして、マハープラーナ•スリーにおけるヴィヤーサ•デーヴァの誕⽣に関する第⼆スカンダの第⼆章は終わります。

 

https://www.sacred-texts.com/hin/db/bk02ch02.htm

 


 

とまぁ、甘く、ときめくような話にはもって行きようがない展開でした(^^;

エロ親父的な展開でしたが、最後の注釈があるように、何か驚くべき神秘的な原因があるに違いなく、それはきっとヴィヤーサを産むため、神秘的な運命の力で欲情したのでしょう。(※我らインド占星術師に多大な恩恵を与えたBPHSの著者なので、あまりパラシャラ仙を悪く言わんといてくださいm(__)m)

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