Bさん、こんにちは。Bさんのホロスコープを診てみましたので、私の解釈を示します。何かの参考になれば幸いです。
1 出生図
(1)Bさんは、玉座の間を示すマガーの星宿に生まれました。アセンダントは乙女座に、ケートゥが6室に、火星と金星が8室に、太陽と水星が9室に、木星が11室に、月と土星とラーフが12室に位置します。
(2)火星が自室にあります。
2 嫉妬などについて
(1)一般的な象意
嫉妬が攻撃的で短期的なものなら火星、ジメジメ長く続くようなら土星、なぜ自分を大切にしてくれないんだという趣旨のエゴから出るものなら太陽の影響に位置づけるものと思います。
部屋では6室が敵や障害を表しますので、嫉妬や攻撃もそこに位置づけると思います。
(2)Bさん固有の原因
ア 12室に三惑星
インド占星術ではヴィムショッタリーダシャーというものがあり、特定の時期に活性化する惑星がそれぞれ決まっています。概ね1年ほどでその惑星は他の惑星に交代します。
Bさんは、6室にケートゥがあり、対向する12室に月土星ラーフがあって6室にそれらがアスペクトしますので、その4惑星のダシャーが来るたびに、6室の象意である敵や障害が発現してしまう運命にあります。七惑星のうち四惑星が6室に関与してしまうので、人生において敵や障害、病気と関わる時期が平均以上に長くなりがちなのは否めない星の配置です。
イ コミュニケーション関係の星回り
Bさんの2室(会話)には凶星である火星及び土星のアスペクトがあり、2室支配星も火星の影響を受けています。コミュニケーションの象徴の水星も、凶星の太陽と土星の影響を受けています。対人関係を示す7室の支配星も火星の影響を受けています。
したがって、精神状態が良くない時にキツいことを言ってしまうといった、Bさん側にも多少の原因はあるかもしれません。
ウ ナクシャトラや月の状態
Bさんは、ナクシャトラが玉座の間を示すマガーであり、堅実現実的な乙女座で、太陽も出生図上強いので、知らない間に皆の中心にいたり、現実的冷静な意見を述べてしまって、そこから嫉妬や攻撃をされる機会は多いのかもしれません。
他方で、6室に影響を与えるBさんの月は、相性の悪い土星とラーフと同居することにより、「恥ている」(ashamed)状態にあります。これは、表面上は順調に過ごしているようにみえるのですが、心の中では自分より成功している人をみて自分にダメ出しをし、自分を大事に思えていない、そんな状態を暗示します。攻撃をする人はそのあたりの気配に敏感ですから、自尊心の低さを感じ取り、隙のない(ようにみえる)Bさんをやっつけたいのかもしれません。
(3)対処法
星学的には、例えば火星の影響を和らげるなら火星の敵の水星の宝石エメラルドを身につけるとか、特定の祈祷を行うということになろうかと思いますが、私の能力では解説できません。また、個人的には、真にいわれのない嫉妬や攻撃なら、受けて立つ以外にないんだろうなと思います。
なお、このホームページの研究掲示板の方に、本年9月7日の質問に対し、同じく月が土星とラーフに傷つけられている場合の救済のマントラについて、管理人様が回答されていますので、指摘しておきます。
あとは、恥じている月、つまり心のどこかで自分の価値を認めていないところがあるなら、自分で自分を認めてあげるというのも、実は根本的な対策になるかもしれません。
占星術ではない何かの本に書いてありましたが、「この成金野郎‼︎」と悪口を言われても、傷つかないですよね?自分が成金と思ってない限り、気にならないのです。逆に言えば、悪口の内容に少しなりとも真実が含まれているからこそ、私たちは他人の悪口に反応してしまうのかもしれません。