【運命と自由意志⑤】:カルマの法則の帰結
インド占星術は「カルマの法則」がその根底に流れており、
運命というのは、過去のカルマから成り立っているとされます。
カルマの法則とは、要は「与えた物は、良かれ悪かれ、その人に返ってくる」という法則です。
言い換えれば・・・
それは、すべては自分に責任・原因があるということ。
それは、幸・不幸、苦楽、悲しみと喜び、これらは誰のせいでもなく、本人の過去の行為に原因があると言うことです。
そこから導かれる「カルマの法則」の一つの帰結は・・・
“ 人は、誰からも傷つけられることは無く、誰も救うことなどできないということ ” です。
もし誰かがあなたを傷つけたとしても、本当はその相手があなたを傷つけたのではない・・・
あなたが相手から傷つけられたと思っているのは、実際はあなたの過去の行為があなたを傷つけているだけ・・・
あなたを傷つけた相手は、ただ単にあなたのカルマの運び役に過ぎない・・・
だから、傷つけられても、誰も怨んではならない・・・
あなたの過去の行為が、彼を通して返ってきただけなのだから。
また同様に、あなたが誰かを助けたように見えても、実際は、その彼の過去の良い行為が彼を救っているだけ・・・
あなたはその彼のカルマの運び役に過ぎない・・・
だから、誰を助けても、それを誇るべきではない・・・
彼の過去の行為が、あなたを通して返ってきただけなのだから。
私たちは、傷つけられたと言って他を怨み、
誰かを助けたと言って誇った気持ちになりますが、
本当は自分を傷つけ、自分を救うことができるだけなのかもしれません。
カルマの法則を知れば、誰も憎まなくなるようになれるし、傲慢にもならなくなる・・・
それがカルマの法則を知ることの一つの利点かもしれません。
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