インド占星術にも目的により、いろいろ種類があります。それにより分かることをおおざっぱに解説します。
対象におけるジョーティッシュの種類
- ジャータカ(ネイタル)
- 個人の職業、健康、恋愛、結婚など緒運勢を見る。最も一般的な占い。
- サンヒター(マンデーン)
- 国や団体・組織における経済・外交・災害・疾病、諸問題などを予測する。
- プラシュナ(ホラリー)
- 質問・相談に対し、その時間・場所をもとに、チャートを作って判断する 。卜占系の占い。なんでもありで便利。
- ムフルタ(エレクション)
- 開業、医療、結婚などのイベントのタイミングの吉凶を見る
- ニミッタ
- 予兆から吉凶を判断する (占星術ではないかも)
- ナディ占星術
- 古代聖人・神様による予言・占星術 (←主にジャータカ)。アガスティアの葉が有名。
ジョーティッシュで分かること
●性格や基本的な運勢・・・出生図・分割図より(ジャータカ)
- 自分自身
- 性格、先天的運・不運、素質、家族、先祖
- 人間関係
- 職場、友人、親子、兄弟姉妹、親戚
- 金運
- 金銭運、投資運、土地・不動産運、遺産運
- 競争力
- 学業・試験運、才能の傾向、知識の習得、社会進出力
- 仕事
- 天職、適性、就職の時期、転職、商才の有無
- 健康・病気
- かかりやすい病気、潜伏・発病・治癒
- 恋愛・結婚
- 出会い、相性、結婚、出産、別離・離婚
- 霊性
- 精神性、宗教性、思想性、信仰心、宗教的指導者としての適性
●未来予測・・・ダシャー・トランジット・アシュタカヴァルガより
- 人生におけるイベント(恋愛・結婚・出産・死期など)の時期・その成果・吉凶
- 人生の運の流れ・良い時期・悪い時期
●吉日選定・相談事への回答・・・ムフルタ、プラシュナより
- 人生におけるイベント(開業・結婚式・手術・お祝いなど)の吉日の選定
- 何でもいいから質問を、それに対し、ホロスコープを作ってその回答を得る
鑑定において使われる要素・技法
占断に使われる要素・技法を簡単に説明しています。さらに詳しく知りたい方は、その項目をクリックしてください。
- 星(惑星)
- インド占星術では9つの星を使います。太陽[スーリヤ]・月[チャンドラ]・火星[マンガル]・水星[ブッダ]・木星[グル]・金星[シュクラ]・土星[シャニ]・ラーフ・ケートゥです。加えて、土星の衛星であるグリカとマーンディを使用する人もいます。天王星・海王星・冥王星などのトランスサタニアンは一般に使用しません。
- 星座
- 横道12星座を使用します。 ロ牡羊座[メーシャ]ワ牡牛座[ウルシャバ]ン双子座[ミトゥナ]゙蟹座[カルカタ]゚獅子座[シンハ]煢ウ女座[カンニャー]癈V秤座[トゥーラー]粢カ座[ヴリスチック]緕ヒ手座[ダヌ]芬R羊座[マカラ]蜷瓶座[クンバ]諡寫タ[ミーナ]です。
- 室(ハウス)
- インド占星術ではラグナを1 室として、そこから星座単位で順番に室を割り振ります(従って、全部で12室あります)。西洋占星術とは違い、インド占星術では、このハウスシステムが完全に機能します。
- 出生図・分割図
- インド占星術では、基本となる出生図から、さらに15種類のチャートを計算により導き出します。導き出されたチャートを分割図と呼びます。特定のテーマについて、さらに詳細に分析するときに使用されます。
- アシュタカヴァルガ
- アシュタカヴァルガとは、各惑星において、各室に対する吉凶を数値的にを決めるシステムです。トランジットにおける吉凶判断に使うことができ、ダシャーとは違った吉凶判断・未来予測ができます。他にも、チャート上の12室の吉意を調べたり、寿命の計算のベースとしても使うことができます。
- ダシャー
- いつ・何が起こるか、それの成否・吉凶はどうかを知るための未来予技法で、西洋占星術にはありません。言うなれば、運命の時刻表です。ダシャーの種類も多々あり、最も良く使用されるのがヴィムショッタリー・ダシャーです。
かなりの正確性を有する場合が多く、インド占星術の大きな の一つである。
- ヨガ
- ヨガとは本来「結合」という意味です。星と星との組み合わせ(アスペクト・コンジャクト)、または配置により、様々な傾向が出てきます。
- トランジット
- 本人の出生図と、現在(または未来)の星の配置から、どのような運勢が出てくるかを読み取る技法である。
- ナクシャトラ
- インドには12星座の区分とは別に、ナクシャトラという27の星宿(アビジットを入れる場合は28星宿))による区分があります。こちらも12星座と同じく、各ナクシャトラによって性格や傾向が異なり、占いの基本ベースとなります。また、ヴィムショッタリー・ダシャーもこのナクシャトラがベースとなります。
- パンチャンガ
- パンチャンガは直訳すると「5つの要素」という意味である。ナクシャトラ、ティティ、ヴァーラ、ヨーガ、カラナを差し、主にその日の吉凶や、吉日の選定(ムフルタ)に使用されます。