【マンデーン】:マンデーンの応用(地震)
今週もメルマガからの部分転載です。
【1.マンデーン:応用編】
前回の続きでマンデーンの応用編をやります。
最近は地震が多いですので、それについて詳しく解説します。
〔地震について〕
地震に対する予測はいろいろあるようですが、基本は建国図からのダシャーとトランジットです。
次に、魚座新月図で検討し、その後、ヴァルシャファラ、イングレス、ルナチャートを応用するのが良いでしょう。
まずは、地震の見方・技法について解説し、その後、熊本地震や他の日本の地震を検討してみたいと思います。
〔地震のダシャー〕
まず、地震時のダシャーについてです。
ダシャーについて、地震が起きやすいのは
- 4室(or 4室支配星)を傷つけている惑星のダシャー期
また、広く「災害・事件」という意味では、
- ラーフや火星、土星などの生来凶星の時期
- 1室(or 1室支配星)を傷つけている惑星のダシャー期
になります。
前回やりました日本の建国図を見てみましょう。
ダシャーについては清水先生が、ブログで非常に面白い研究成果を発表しています。
http://astrodiary.blog114.fc2.com/blog-entry-766.html
上記のウェブサイトによると、日本の地震については、4室に絡んでいる水星・金星の時期が突出しているようです(金星13回、水星11回)。次に多いのが4室をアスペクトする土星(7回)と、突発性・異常性のラーフ(9回)ですね。
惑星を見てみますと・・・
- 金星: 4室で高揚ですが、6-11Lで、射手座ラグナにとって最凶星と言われます。また、この金星には、ガンダーンタ、ウッチャバンガ(下記参照)があります。
- 水星: 7-10LのWケンドラ(弱凶)、4室で減衰です。ただし、ニーチャバンガは多数あります。
- 土星: 2-3Lで、機能的にも生来的にも凶星です。4室と金星・水星をアスペクトしてます。
- ラーフ: 突発性・異常性・突然死を示します。
だいたい上記で示した地震のダシャーの法則にあてはまっているようですね。
【ウッチャ・バンガについて】
さて、一つ疑問があります・・・
日本の建国図における水星は減衰ですが、ニーチャバンガは非常に多いです。
ラグナからケンドラ、月からケンドラ、高揚の惑星とコンジャクト、ディスポジターが高揚、ディスポジターがラグナまたは月から見てケンドラ・・・6個かな?
これだけあれば、水星の状態はさほど悪くないはずです(むしろ良い?)。
日本の賢さ、論理性、情報・マスメディアの強さ、ビジネスなどを見ても、特に悪いとも思えませんね。
ではなぜ、水星期に悪くなるのでしょう?
その理由の一つに、ウッチャバンガがあると思います。
清水氏の研究によると、金星と水星のダシャーで地震が多いとの研究成果ですが、
日本の出生図は金星が高揚で、減衰の水星とコンジャクトしてます。これは、ウッチャバンガ(高揚のキャンセル)に当たります。
http://space.geocities.jp/rpmks166/nakshatraruller.htm
http://astrologerram.blogspot.jp/2014/09/cancellation-of-exaltation-or-uccha.html
ウッチャバンガの説明にはこう書かれています。
『高揚する惑星が在住する星座で、減衰する惑星、または高揚する惑星から7ハウス目の星座(その惑星が減衰する星座)の支配星から、高揚する惑星へのアスペクト、コンジャンクトがあるなら、その組み合わせのダシャーで良くない事がおきる。』
ウッチャバンガ理論から言えば、金星と水星が絡むダシャー期に悪いことが起きるということです。
まさに、この理論通りですね。
〔地震のトランジット〕
さて、トランジットでは、下記の時期に大きな災害が起きやすいとされます。
- 生来的凶星のコンジャンクションやアスペクトが多くできる時期
- 牡牛座-蠍座軸に凶星が絡む時期
- 上記でも特にローヒ二に凶星が絡む時期(在住orアスペクト。また、凶星だけじゃなく木星も相性が悪いらしい。)
- 月が大きく傷つくとき
- 地の星座が傷つくとき(地震・火山)
また、個人的な見解ですが、地震なら建国図の4室に凶星が入った時も危ないかもしれません。
また、ナヴァムシャも見た方がいいようです。
【ローヒ二について】
下記サイトでは、凶星がローヒ二にトランジットすると、地震の可能性があることを述べています。
マンデーン占星術の古典によると、土星、ラーフ、ケートゥ、火星がローヒ二にトランジットすると、戦争や飢饉をもたらすとあるそうです。
災害のトランジットを見るときは、このローヒニがポイントになって来るようです。
https://astrologicalmusings.com/transit-of-mars-in-rohini-and-possibility-of-another-earthquake/
http://chardash21.astro459.com/?eid=1428375
http://chardash21.astro459.com/?eid=1428630
トランジット・ヴェーダ(妨害)(メルマガ第4回)やムールティニルナーヤ(メルマガ第2回)にも注意して見てみると、予測精度が上がるかもしれません。
〔熊本地震について〕
さて、理論は上記に書きましたが、実際に合ってるか見てみましょう。
熊本地震は今でも大小ずっと続いていますが、最も大きな揺れは4月14日21時26分と4月16日1時25分に起こっています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%8A%E6%9C%AC%E5%9C%B0%E9%9C%87_(2016%E5%B9%B4)
熊本地震については、ナーラヤナさんも検証していますので参考になさってください。
http://indosenseijutu.blog.fc2.com/blog-entry-533.html
http://indosenseijutu.blog.fc2.com/blog-entry-542.html
トランジット図を見てみますと、全くセオリーどおりです。
牡牛座-蠍座軸に二大凶星。しかも、どちらもローヒニ―(10度~23度20分)をアスペクトしています。
また、建国図では4Lである木星にRaがコンジャクト(グルチャンダル)してるのも、問題ありかもしれません。
次にダシャーで検討します。
ヴィムショッタリーとヨーギニについて見てみます。(※ヨーギニはナクシャトラは示してません)
プラティアンタルより下のダシャーは、精度が疑問ですので参考程度に・・・(ただし、ダシャーからは合っている感じです。)
【ヴィムショッタリー・ダシャー】
Merc MD: 2005-12-05 – 2022-12-06
Rah AD: 2015-06-01 – 2017-12-20
Sat PD: 2016-02-20 – 2016-07-18
Ven SD: 2016-04-12 – 2016-05-07
Ven PAD: 2016-04-12 – 2016-04-16 (19:19)
【ヨーギニ・ダシャー】
Ven MD: 2010-01-05 – 2017-01-04
Sat AD: 2015-11-07 – 2017-01-04
Rah PD: 2016-04-05 – 2016-07-11
Rah SD: 2016-04-05 – 2016-04-26
Merc PAD: 2016-04-16 – 2016-04-19 (4:57)
はっきり言って、相関があるどころの話ではないですね。
どちらも、4室に絡む星(Ve、Me、Sa)と、Raでしか構成されていません。
また、サブダシャーは精度が疑問ですが、水星と金星はやはり絡んできてるようです。(←ウッチャバンガのダシャー)
しかし、違うダシャーなのにこれだけ星が似通うって・・・ありえねぇ!(^^;
〔東日本大震災〕
他の地震も見てみます。
まずは日本で規模・被害ともに一番大きかった東日本大震災です。
【トランジット図】
・ローヒ二に火星のアスペクトがあります。
・マハーダシャーの惑星である水星が減衰してます。
・ナヴァムシャの牡牛座-蠍座軸にRa-Keと太陽があります。
【ヴィムショッタリー・ダシャー】
Merc MD: 2005-12-06 – 2022-12-07
Ven AD: 2009-04-29 – 2012-02-28
Sat PD: 2011-02-22 – 2011-08-07
Sat SD: 2011-02-22 – 2011-03-19
Mars PAD: 2011-03-11 – 2011-03-12(16:07)
【ヨーギニー・ダシャー】
Ven MD: 2010-01-06 – 2017-01-05
Ven AD: 2010-01-06 – 2011-05-16
Sat PD: 2011-02-23 – 2011-05-16
Ven SD: 2011-03-08 – 2011-03-24
Ven PAD: 2011-03-08 – 2011-03-11(15:57)
これらも、4室に絡む惑星のみで構成されてます。
こうなると他の惑星となるMaが珍しいです!^^
Maは4Lの木星をアスペクトしています(また災害の惑星でもあります)。また、時間が30秒ずれるとMa期ではなくRa期になりますので、ちょっとずれてる可能性もあります。
〔阪神・淡路大震災〕
トランジットは良くわかりません。
・吉星となりますが、ローヒニに金星と木星のアスペクトがあります。(本多先生のサイトには、ローヒ二に木星が絡む場合もやヴぁいと書かれていますが・・・)
・Ju、Veはヴァルゴッタマで、ナヴァムシャでも同じ配置です。
・また、他の惑星もヴァルゴッタマを形成しているものが多く、Sa、Su、Ve、Ju、Moがヴァルゴッタマです・・・こんなことってあるのかな?^^;
【ヴィムショッタリー・ダシャー】
Sat MD: 1986-12-06 – 2005-12-06
Ven AD: 1993-09-28 – 1996-11-27
Rah PD: 1994-11-16 – 1995-05-06
Sat SD: 1995-01-03 – 1995-01-30
Ven PAD: 1995-01-13 – 1995-01-17(10:49)
これも他の地震と全く同じ惑星の組み合わせです・・・ただ順番が違うだけ。恐ろしい相関です。
【ヨーギニー・ダシャー】
Mars MD: 1995-01-06 – 1999-01-06
Mars AD: 1995-01-06 – 1995-06-17
Mars PD: 1995-01-06 – 1995-01-23
Rah SD: 1995-01-16 – 1995-01-20
Rah PAD: 1995-01-16 – 1995-01-17(19:26)
これはちょっと変わってます。
災害の火星と突発のラーフのみ・・・って、怖いわ!^^;
全体の印象としては、トランジットからの推測は難しいですが、ダシャーはかなりの相関がありそうです。
〔ヒンドゥー・ニュー・イヤー・チャート(年間チャート)〕
別な面からも検討してみましょう。
前回出した日本の魚座新月図(2016年間チャート)です。
・4-5Lの土星は傷ついていますね。6室集中も気になります。
・ナヴァムシャの牡牛座-蠍座軸にRa-Ke軸、火星があるのも気になります。
やはり地震が気になりますので、4室の詳細チャートであるD4を見てみます。
なんでしょうね、これは・・・
恐ろしく気持ち悪いチャートです。ドシュタナに5惑星(T_T)
牡牛座-蠍座軸にもRa-Ke、Saがあります。
ディスポジターで流れを追うと・・・
1L(国民)→6H(トラブル)、6L(トラブル)→8H(生命・大規模死)、8L(生命)→11HでRa(突然死)とコンジャクト、11L→12H(消滅)、12L(消滅)→1H(国民)で、輪になってます。
今年、大丈夫なんですかね・・・^^+
上記の検討で、今の危険性をまとめますと・・・
【ダシャー】
・今はヴィムが水星-ラーフ-土星期、ヨーギニーが金星-土星-ラーフ期・・・過去の事例から言っても、4室系と土星、ラーフで、地震の頻発する最も危険な時期。
・マハーが水星期なんで、金星が関わってくる時期はさらに危険度UP!(ウッチャバンガ時期)
【トランジット】
・蠍座に2凶星かつ逆行
・そして、この2凶星ともローヒニ(牡牛座10°00′~牡牛座23°20′)にアスペクト。
・木星にラーフがコンジャクトで、グルチャンダルヨーガ
【魚座新月図】
・良くない
・D4がキモい
となります。
今後、日本に危険そうな時期をあげるとするならば・・・
①:Ve、Sa、Me、Ra、(Ma)のみで構成されている時期。
②:上記が、ヴィムショッタリーとヨーギニで、同時形成される時期。
③:トランジットでも蠍座-牡牛座軸に凶星や、ローヒニが傷つけられる時。
上記、①~③を、すべて同時に満たす時期が最も地震が発生しやすい時期と言えるでしょう。
また、日本の建国時刻はかなり正しい印象を持ちます・・・プラーナダシャーまで使えそうな感じです。
不安を募らせるだけなんで私は記載しませんが、興味のある方は、ダシャーとトランジットを追って見てください。
関連記事:
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- 【トランジット】:トランジット・カレンダー:2016年8月
いつもお世話になってます。
ここまで詳細にお調べするとは凄いの一言。
トランジットに関して為替的に最も重視しないといけないのは「ハウスの狭間」の影響になります。これは地震(災害)にも当てはまる事になると思います。大地震は太陽と月の強いエネルギーを使っています。
日本に関しては簡単に4室絡みと生来的凶星(ラーフと土星)を調べると精査が可能。
特に大量死を含む時期を調べると「大地震」の象意が読めるようになるかもしれません。
なんとなくですが、日本の建国図でのラーシ分析が災害に関してリンク率が高いと思いました。それにしてもあなたの記事は情報が多いので素晴らしい。今後とも日本のインド占星術を引っ張って下さいませ。
ナーラーヤナさん
コメント、ありがとうございますm(__)m
時期については、今回の技法で何とか候補までは特定できそうですが、次の問題は場所ですね。
星座・ハウスに方位がありますので、魚座新月図のD4あたりを使って、地震の方位が出せないかと考えています。
また、前回と今回は、時期的にマンデーンは重要と思いましたので、メルマガから転載しています。
普段は、読者の権利保護のため、あまり多くは転載できないです。そのあたりは申し訳ありませんm(__)m
ううむ。
出張どうしよう。
あれまぁ、ichiさん、どちらに出張ですか?
まぁしかし、どこで地震が起こるかわからないので、どこに行っても同じようなものですよ^^
熊本地震が、南海トラフを刺激するみたいな記事もあったし・・・^^;
直近のまずそうな時期に、まずそうな場所に行きます。とはいえ、マンデーンはど素人なので、場所はわかりません。
居住地は熊本地震の影響がある場所なんで、行かなくても一緒か。
まあ、まだお迎えダシャーではないのでなんとかなるでしょう。
今晩は。
改めて記事を読むと建国図が日本の地震にフィットしているようなので第四、第五ダシャーも含めて分析してみました。結果として地震が起きやすい惑星の組み合わせは清水さんの情報と同じでした。ただ、水星が減り、ラーフが増えました。金星と土星は安定的に起きやすく、ケートゥも確実に地震に関わっている模様でした。後はISOPさんも書かれてますが、地震の方位ですね。さてさて、星座・ハウスの方位&魚座新月図のD4あたりで可能かどうか調べてみる予定です。仮に分かったとしてもISOPさんに言われているし、常識的に詳細な予言を書くのは不可になりますが。
研究報告、ありがとうございましたm(__)m
ケートゥもですか・・・
またブログなどにアップしてくださいねm(__)m
方位は問題ですね・・・これができないと、マンデーンでの予測の意義・価値がかなり薄れますね。
どういう技法を使おうか・・・結構悩みます^^;