【鑑定例】:亡くなった知人のチャート
先日の記事の、亡くなった知人ですが・・・
生前、処方について皆の意見を聞きたくて、本人に「チャートをHP載せてもいいですか?」と聞いたら、快くOKしてくれました。
テーマが重すぎて、結局、皆に相談はしませんでしたが・・・
亡くなった知人のチャートを以下に載せておきます。
【木星】
7-10Lの木星は5室在住ですが、木星の5室はW象意で子供によくありません。
また、敵対星座在住かつMaSaCoを受けています(5室もMaSaCo。また、火星は6L、土星は8Lで減衰しています)
そして、この木星はナヴァムシャでは減衰しています。
ディスポジターは金星ですが、次に説明に示すように、大きな傷があります。
また、月から見て、木星は5Lになります(※5室系はこれでもかというぐらい傷ついています。)
これらより、仕事(10L)・結婚(7L)・子供(木星・5室)は辛そうです。
これまでも極貧で苦しかったですが、木星期に入ってから、不幸が立て続けに起こりました。
木星期直前(20日前)に長男自殺、木星-木星期入ってすぐに旦那が強盗、その2か月後に旦那病死(心筋梗塞)、本人の癌転移、子供は養子に出されました。
彼女の癌が発覚して、私がチャートを見たのがラーフ期最後のラーフ-火星期(※ラーフのディスポジターの土星は減衰しています)
そして、次の木星期を控え、まだ当分は苦しそうだと伝えました。
トパーズを勧めたが、持っていないとのことでした・・・
買って強引に持たせていたら、少しは運命が変わったのでしょうか・・・
【金星】
5-12L金星は相性の悪い太陽同居、かつほぼ同角度であり、激しくコンバーストしています(同角度なんでほぼすべての分割図で同居)。
かつ、8室在住で、月から見ても6室在住です。
かつ、ディスポジターの土星は減衰しています。
さらに、この金星はムリチュバーギャにあります。
かつ、減衰の土星からのアスペクトがあります。
総合して、傷としてはこれ以上ないほど大きいです。
木星と同じく、ここでも5室系が悪く出ています。(=金星は5L)
この方の場合、少子や不妊ではなく、子供からの苦難、または子供たち自身の苦難として出ているようです(※何も知らなければ「子供はいない」と鑑定しそうですが、この辺りを見極めるのはよく分かりません)
また、ナヴァムシャでは、1-7軸における月と金星の相互アスペクトは、結婚にとって良くありません
(例外則:http://indian-vedic-astrology.com/brog-1/2017/11/07/parashara-exception-2/)
彼女が亡くなった時、木星-木星-金星期でした。
【金運・富】
収入の11室には減衰(かつ8L)の土星が在住しています。
11L(火星)のディスポジターは木星で、状態は上記のように悪いです。
2Lの月は3室在住でKeと同居。月のディスポジターである太陽は8室在住で、コンバースト&MBの金星と同居、かつ、減衰土星からのアスペクト。(金星の大きな傷も、金運や贅沢品、恋愛運を遠ざけるでしょう)
【ラグナ・健康】
ラグナにはMaSaCoがあり、この火星は6L、かつ土星は8Lで減衰しています
また、LLの水星は7室在住でムリチュバーギャです。
月ラグナから見ても、相当厳しいチャートをしています。
(LL→6Hで土星のアスペ、7L減衰、5Lの大きな傷、10L→6H・コンバースト・MB、2-11LもMB)
関連記事:
- 【有名人鑑定】:橋下徹 (大阪市長)
- ある社長のチャートと火星のマガーについて
- 【ダシャー】:ヨーギニー・ダシャー・鑑定例
- 【ヨガ】:パールヴァタ・ヨガとカハラ・ヨガ:Parvata Yoga and Kahara Yoga
- 【ヨガ】:ラクシュミ・ヨガ
配偶者がご本人の情緒を焼き尽くしており、生き延びるために配偶者を切る、お子さんを一時的にでも施設に預けるというような、心を鬼にする決断が難しい配置に見えました。
そのほか気付いたことはいくつかありますが、公開の場所で書くことではないので控えます。
亡くなられた方のご冥福をお祈りします。
ISOPさんには難しい方とよく関わってこられたなと思いました。他人を変える、というのは絶望的に難しいことで、おそらく他には対応できなかったのだと思います。
相手の欲求を全て満たすことが、必ずしもその人のためになるとも思えないので。
>配偶者がご本人の情緒を焼き尽くしており、生き延びるために配偶者を切る、お子さんを一時的にでも施設に預けるというような、心を鬼にする決断が難しい配置に見えました。
当たっていると思います。
一度、離婚をさせて、生活保護を取らせたのですが、またよりを戻し、一緒に生活していることがばれて、生活保護が打ち切られたという経緯があります。
それで、またお金を借りに来て、当然私は怒ったのですが、
彼女曰く、「あれ(=旦那)も、大変ですので・・・」
などと弁護していました。
また、旦那のジジババも一緒に暮らしており、養っていました。
不器用な方ですが、優しかったのだと思います。
>相手の欲求を全て満たすことが、必ずしもその人のためになるとも思えないので。
私の基準は、『相手が「助け」を求めているのなら助けますが、相手が「依存」「甘え」を求めているようなら手を貸さない』ということにしています。
依存させてしまうようなら、相手を弱くし、結果的に、その人のためにならないですので・・・
ただ、この方の場合、その判断が難しかったです。
貧困の度合いが半端なく、彼女だけでなく、子供たちも不幸になりますし、悪いのは周りのような気がしてました。
ただ、理不尽な要求も多々あり、「私がまたお金を貸せば、あなたはまた借りれると思って、自立しようとしないでしょう。ですからお金は貸せません」と、断ったことが何回かあります。
彼女の最後の望みとなったのですが・・・
夏頃、「子供たちと最後の別れになるから、贈り物がしたい。お金を貸して下さい」と何度もお願いされたことがあります。
私は「生活保護はどうしたんですか?」と聞くと、
「使っちゃいました」と言うから
「そんなの自業自得じゃないか!そんな理由では貸せません!」と断ったことがあります。
彼女の最後の望みを聞いてあげられなくて、今は後悔しています。
そこは、ご自身の判断を信じた方がいいと思います。
私は本職で事業所の総務をしてますけど、規則と交渉と妥協の三つ巴です。
最後の拠り所は自分の判断ですけど、決断したら後は迷わないのが病まないコツかも。
決断をするのに必要なのは、相手をよく見て、本当のニーズを読みとること。
依存が先に立ったり、利己的であったりすれば、時に切り離すことも必要です。
弱さは罪になることもある、とこの仕事をしていたら思います。
返信ありがとうございます。
ichiさんはお仕事から、いろんな人生の教訓を得ていますね。
>私は本職で事業所の総務をしてますけど、規則と交渉と妥協の三つ巴です。
>最後の拠り所は自分の判断ですけど、決断したら後は迷わないのが病まないコツかも。
普通でしたら、割り切った判断もできるのですが、
今回は、通常とは異なり、何か前世からの因縁があるのを感じました。
お寺で会ったこと・・・
そして、その方とほぼ同時にお寺に入ったこと・・・
まるで、仏様が助けるようにと私に言っているようでした。
また、お寺に行けというのは、アガスティアの葉による指示でした。
あと、彼女を見ると、なぜかパールヴァティを思い出しました。
これは私の直感なのですが・・・
私のアガスティアの葉の中に、私は前世で女性をだまし、結果、その女性が自殺したことなどが書かれていました。彼女はその前世で騙した女性の生まれ変わりだったのではないかと思います。
だから、前世の謝罪の意味でも、より助けたいと思ったのかもしれません。
私のしたことが、罪滅ぼしになったかは分かりませんが・・・
私も離婚して子供と離れて暮らしていますが、ムリチュバーギャ金星の状態その他共通項も多く、何ともやるせないものを感じました。
特に金星は辛そうです。
またこの方も、ラーシで1L7H、D9で2,7L1Hに加え、D9の1-7軸に月と金星なのですね。
ご本人の本当の心の内は分かりませんが、決して相手の方を悪く言うような事が無かったのも何となく分かります。
よりを戻しさえしなければ…とも思いますが、踏み留まれなかったのも残念ですね。
ちょうどお彼岸でしたが、何方かのご供養があると良いですね。
ご友人のご冥福をお祈りいたします。
ニーチャバンガさん
ありがとうございますm(__)m
彼女も今頃、幸せになっているといいですが・・・^^
ニーチャバンガさんも同じようなチャートでしたか・・・
たしか私とも似ていたし、お互い苦労しますね!^^
彼女のチャートもそうですが、運命が悪いことが分かっても、占星術は無力ですね・・・基本、見るだけですから(^^;
運命を見れても、変えるすべがないのだとしたら、何の役に立つのでしょう?
知ることにも意味があるのかもしれませんが、幸福に導けないのだとしたら、あまり意味がないかもしれません。
私たち占い師も、アドバイスや宝石処方などをしますが、
もし、占いのアドバイスや処方箋が万能なら、当然占い師は幸せになっていなければならないはずです・・・
しかし実際は、占い師自身も皆苦しみにあえぎ、自分の運命すらままなりません。
結局、占い自体に「知る力」はあったとしても、「運命を変える力」はないということですね。
彼女の癌が発覚した時、彼女に一度、「アガスティアの葉を取って、その処方箋をしてみませんか?」と提案したことがあります・・・
結局、その提案は断られました。
アガスティアの葉を無理やり取らせて処方していれば、運命は変わったのでしょうか・・・
おそらく、葉を見ないことを含めて、彼女の運命だったのではないかと思います。
そう考えるならば、結局、処方やら、マントラやら、神の恩寵やらで、運命が変わったと喜んでいるのも、結局、それ自体、決まっていた運命の中の一コマにすぎないのかもしれませんね。
この方と世代、生まれ月が近いため、やはりチャートは似てきます、元妻が2ヶ月前の生まれなのでかなり似ていて、外惑星はナバムシャでも同じ場所、土星逆行が加わります。
どこまで手を差し伸べればよいのかで悩むのも、蟹座の慈愛が強いISOPさんらしいですね。
ようやく最近になって、何でもかんでも手を差し伸べるのが、相手にとって良い事ではないと分かり、力の配分に注意しています。
運命が何処まで決まっているかは、占星術に出会うずっと前の、10才位から考え続けている事です。
確かに、この方のように変えられない重い定めの前には先を読むだけの占星術は無力ですが、ここは「未来を変えるのでなく、自身を知って自身を変えるための占星術」と捉えるのはどうでしょうか。
占星術の目的
https://hiro-jyotish.blogspot.jp/2017/06/blog-post_72.html
それぞれの人のもって生まれたカルマに気付き、前に進む為に使うという捉え方なら、未来は変わらなくても、努力の結果位は来世に引き継がれるんじゃないでしょうか。
そう捉えたとしても、この方の場合には或る意味頑なだったのかもしれません。
星読みで「あなたは○○な人でどうこう」という読み方は、確かに妄想の域を出ない質の低い鑑定になる事も多いと思いますが、そこを未来予測その他も勉強して矯正するのが占星術師の修練だと思っています。
定めにしても、個人の定め、国の定め、星の定めなど様々と思います。
個人の定めが取るに足らない物に思えた時、12星座の枠から飛び出して、別の場所に行くのかもしれませんね。
私はまだまだ自分の事で精一杯です。(笑)
占星術の目的って難しいですね。
今回のようなケースでは無力感を覚えます^^;
>「未来を変えるのでなく、自身を知って自身を変えるための占星術」と捉えるのはどうでしょうか。
なるほど・・・
自分の悪い傾向や、過去の自分の行為を反省し、カルマの深淵を理解し、善意や善行や、生活や性格の改善に目覚めることができれば、それに越したことはありませんね。
それは、大きな観点では未来を変えることにもつながるのかもしれません。
しかし、依頼者のうち、どれほどの人が、カルマの概念を理解しているのでしょう?
多くの人は、哲学的なことなどどうでもよく、現在の苦しみ、目先の困難、病気や悩み、そういったことを解決するために来ます。
ネットで占い師のサイトを見ていると、たまに鑑定をやめてしまった人の意見を見ることがあります。
「占っても、人々は目先の利益にばかり囚われて、カルマや自分を顧みることをしない。それにうんざりしてやめた」みたいなことが書かれていました。
何やら、納得するところもありますが・・・
私は、目先の利益や問題解決のために占いにすがる人も否定するつもりはなく、私はできれば、そういった人の悩みや苦しみも、対処できればなぁと思います。
当事者にとっては深刻ですから・・・
また、スリ・ユクテスワ師はこんなことを仰っていました
「占星術の役割は“人生の地図”、すなわち、苦難を乗り越えるための最善の道・予防手段を示すことにあるのだ」
http://indian-vedic-astrology.com/brog-1/2015/01/26/autobiography-of-a-yogi-1/
上記ができれば理想ですが、しかし今回のケースのように、実際は難しい場合が多いですね。
未来が良いか悪いかを知ることは、私たちにはそれほど難しことではないかもしれません・・・しかし、前に言ったように、未来・運命を改善するためのアドバイスや処方は非常に困難でしょう。
じゃあ、何のために占うのか・・・
こんな話を思い出しました。
昔、ある医者がいて、軍医のように戦争で傷ついた兵士を治していた。
治しても、また戦争に行って、傷つき、死んでしまう。
「死なせるために治すのか?治す行為に意味はあるのか?自分は何のために、人を診て、治しているのだろう?」と自問自答し悩んだそうです。
何日も悩み抜いて、ある時、ハッとして、
「なぜなら、自分は医者だから治すのだ」と悟った(?)そうです^^
なぜ占うのか・・・なぜなら私は占い師だから。
これ以上シンプルな答えはないかもしれませんね^^
病気で早く死んでよかったじゃないですか。
この人のように、病気にならず、ずっと苦しい思いしながら生きている人もいるのですから。
病気もせず生きていけて良いじゃないですか。
亡くなられた彼女のご冥福と、お子さんたちの幸せで健やかな成長をお祈りさせていただきます。
匿名さんも苦しみが減ります様に
病気もせず生きていけて良いじゃないですか?って、苦しみながら生きてるって知ってて言ってます?
だったらあなたは、ブラックジョークがお好きなんですね。
病気で早く死んだ方が、楽で良いですよ。
私の母は、生きてる時は苦しそうでした。
でも、死ぬ前、呼吸器取ったら、死ぬけど、自らとりました。
安らかな顔でしたよ。
生きてるときよりもね。
亡くなられた彼女もそうだったんじゃないかなって思います。
楽になったんですから。
私も病気になって死にたいですね。
自殺は痛みを想像してしまって、恐怖でできませんが、病気だったら死なざるえないので、死ねて良いですよ。
彼女は幸福だと仰りたかったのですね。
気に障ったのならごめんなさい。
仏教は「生・老・病・死」を四苦と言い、生命あるものの基本的な苦としています。
あなたは、病気や死が羨ましいと思えるほど、生きるのが苦しいのでしょう。
どのような苦しみなのか分かりませんが、そう仰るということは、よほどこれまでの人生がお辛かったのでしょう。
ただ、あなたが考えるほど、病気も楽ではありません。
実際に病気になれば、以前の方がまだ幸せだと思うかもしれません。
あなたは彼女ではないのだから、彼女の苦しみは分かりません。
あなたが、もし彼女と同じ立場になったら、今より苦しいと思うかもしれません。
ですので、彼女が病気で死んで幸せだったなどと、軽々なことを言うべきではないと思います。
ゆうさんへ。
そうです。もう苦しみながら生きなくて良いので、彼女は幸福です。
なので、占い師さんも、彼女に何ができたのだろうか?とか責任負う必要ないんじゃないかな?って思いますけどね。
占い師のやれることって、高価な石とかマントラを進めるのではなく、死期や、子供の縁が薄い、一般の幸せを手に入れるのが難しいって事実を伝えて、人生を諦めさせる?悟らせることじゃないのかな?
私はインド占星術を知って、悟りましたから。
そっちのが楽に生きられます。
>占い師のやれることって、高価な石とかマントラを進めるのではなく、死期や、子供の縁が薄い、一般の幸せを手に入れるのが難しいって事実を伝えて、人生を諦めさせる?悟らせることじゃないのかな?
絶望させ、人生を諦めさせるのが占星術の役割でしょうか?
たしかに苦しそうな人生や未来がわかる時もありますが、伝えるかどうかはその相手の考えによります。
私はその人に、運命を受け入れる覚悟ができているなら、全部伝えます。
医者の余命宣告と同じです。
余命宣告も、その人に絶望を与えるだけだったら、真実を言ってもしょうがありません。
全てを受け入れる覚悟があり、 残りの人生の時間を有意義に、大切に使うために、 また人生をより良いものにするために、本当のことを知りたがっているのなら、告知した方が良いでしょう。
占星術の結果も同じで、全て知らせるかどうかはケースバイケースです。
>私はインド占星術を知って、悟りましたから。
>そっちのが楽に生きられます。
あなたは、おそらく、絶望、諦め、足掻いてもしょうがないという気持ちになっているだけで、決して満足し、幸せなわけではないでしょう。
もし、本当に楽になっているのなら、死んで楽になりたがるような発言はしないでしょう。
人生を受け入れることと、諦めることは違うと思います。
なぜ人は苦しむのでしょうか・・・
過去のカルマがあるから苦しむというのも一つの答えでしょう。
執着や欲望があるから苦しむというのも一つの答えでしょう。
別の見方からの、もう一つの答えは・・・
苦しむことでしか手に入らないものがあるからなのだと思います。
匿名さんは袁了凡という人が書いた「陰シツ録」(すいません、漢字が出ませんでした)という本を読んだ方が良いかも知れません。