インド占星術ソフトを使っていると、ナヴァグラハ(9個の惑星)以外にもなんだか分からない星がたくさん出てきますね。
今日はそのなんだか良く分からない星の「ウパグラハ」です。

パラシャラによると、11個のウパグラハ(サブプラネット、副惑星、衛星)があるとされます。
実際には存在しない惑星・衛星で、数学的な点として定義されます。

太陽基準のウパグラハと、それ以外の2種類のウパグラハがあります。

 

〔太陽ベースのウパグラハ〕

ドゥーマ(Dhuma)ヴィヤティパータ(Vyatipaata)パリヴェーシャ(Parivesha)インドラチャーパ(Indrachaapa)ウパケートゥ(Upaketu)の5つのウパグラハは、太陽の経度を基準とします。これらのウパグラハは全て強い凶星として作用し、これらの星が入った室は傷つけられます。

ウパグラハ (Upagraha)

位置の公式 (Longitude Formula)

ドゥーマ(Dhuma, Dhooma) 太陽の経度 + 133°20′
ヴィヤティパータ(Vyatipaata) 360º – ドゥーマの経度
パリヴェーシャ(Parivesha) ヴィヤティパータの経度 + 180°
インドラチャーパ(Indrachaapa) 360º – パリヴェーシャの経度
ウパケートゥ(Upaketu) インドラチャーパの経度 + 16°40’ 
=太陽の経度 – 30°)

※Dhuma とIndrachaapaは180度離れている。
※VyatipaataとPariveshaは180度離れている。

 

〔他のウパグラハ〕

他のウパグラハには、カーラ(Kaala)、ムリチュ(Mrityu)、アルタパラハーラ(Arthaprahaara), ヤマガンタカ(Yamaghantaka),グリカ(Gulika)、 マーンディ(Maandi)があります。

良く見かけるのは土星の衛星である、グリカ (Gk)とマーンディ (Md)ですね。

簡単に特徴を示すと、以下のようになります。

  • カーラ(Kaala)は太陽に似た凶星
  • ムリチュ(Mrityu)は火星に似た凶星
  • アルタパラハーラ(Arthaprahaara)は水星に似た星
  • ヤマガンタカ(Yamaghantaka)は木星に似た星
  •  グリカ(Gulika)と マーンディ(Maandi)は土星に似た凶星

位置の計算は非常に複雑で面倒ですので割愛します。

インド占星術ソフトのジャガンナータでは、チャート上にGk、Mdはありますが、他のウパグラハは、右の表の中にしか表示されません。かなりマイナーな星です。

誰か研究して、使い方を開発してくれるといいのですが・・・

 


画像:http://pixabay.com/ja/銀河-深宇宙-スペース-宇宙-星-星雲-天文学-コスモス-575239/

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